甘く蕩けるようなその瞳。(JM.) (ページ4)

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それから次々とメイクを終わらせ、最後はテヒョンだけとなった。
メイクを終えたメンバー達は各々好き勝手に踊ったり歌ったりと自由に過ごしている。
ヘアスタイリストさんも笑いながらも困っているし、今にもケーブルを引っこ抜かないか心配になる程動き回っている。
うーん、元気だ。
そう思っているうちに、テヒョンが席に着いた。

「久しぶり、A！俺の事も覚えてるよね、ね？」
「勿論だよ、同じクラスだったしさ。テヒョンも元気そうで良かった」
「ん、元気元気。まあ、これからだけれどね」

肩を竦めぶうぶうと口を尖らせるテヒョン。愛嬌とはこの事か。
彼の前髪をピンで緩く留めた後、慣れた手つきでメイクを施し始める。

「ねえA、そういえばジミンは何か言ってた？」
「え？特に何も……だけれど、どうして？」
「ううん、何でもない。気にしないで」
「う、うん……？」

不思議そうに小首を傾げてしまうも、少し離れた場所のソファで騒ぐ声に私とテヒョンは其方へと顔を向けた。
ジミン達がぎゃいぎゃいと遊んでいる姿につい笑いがこぼれる。
私達の視線に気付いたジミンが笑顔を返してくれたと同時に、再びがやがやと遊び始めて。
無邪気で笑いが絶えないなあ、なんてしみじみと思いながらようやくテヒョンのメイクも終わった。

「よし……テヒョン、終わったよ」
「ありがとう、A。それじゃあ準備してくる、今度は遊んだりしようね」
「ふふ、勿論。行ってらっしゃい」

緩々と手を振って彼を見送ると、テヒョンも嬉しそうに大きく手を振り返してくれた。
それに対抗してかジミンも私の方へ指ハートを向けるなりしてくれる。
二人とも可愛い。すごく。

私もそろそろ裏方で手伝えるようにしないと……。
彼らを見送るためスタッフさん達と共に、ばたばたと忙しなく準備を始めていった。