かくしごと ーKEIー

ｓｅｃｒｅｔ３５ ページ35

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「慧さん！！」





心配して駆け寄って来てくれるけど、安心して体の力が全部抜けてしまってみっともない







『大丈夫、大丈夫、ちょっと緊張してずっと力入れっぱなしだったんだ(笑)』




なんか告白する前よりも



両想いになったあとの方が恥ずかしく、なんかぎこちない






月島さんを見るだけで自分の顔に熱が集まる


スケベって思われてるかな……








「慧さん、帰りましょうか」




『う、うん』




どちらも足を踏み出さず、静かな時間が流れる







「慧さん、いいですか？」




目の前に月島さんの手が差し出される





「私たち今日から恋人ですから、少しずつゆっくりでいいので


恋人っぽいことしましょう」






淡々と話す月島さんにある疑問が浮かぶ






月島さんってこんな強引なキャラだっけ？彼氏居たことないよね？？







『恋人っぽいことってどんなこと？』





「だっ、だから手繋いだり、ハグしたり………// いじめないでください！！


そういうの憧れだったんです！ 」






『憧れ？』





「好きな人と手繋いだり抱き合ったりしたらどんな感情に包まれるのかなーって


恋愛小説でよくあるじゃないですか、




大切な人と過ごす時間が一番幸せだって。だから気になってて／／／」







必死に誤魔化そうとする月島さんが可愛くて、

彼女の可愛らしい小さな手に自分の手を重ね合わせ、




胸へと引き寄せる









「慧さんっ」





『初めてのハグはどう？ 俺も異性とのハグは母ちゃん以来だよ



んふふ、なんか恥ずかしいね』






体を離すと案の定真っ赤な月島さん






「慧さん顔真っ赤」



『月島さんも真っ赤だよ』






同じことで笑い合える




この時間がとてつもなく幸せだ








月島さんが彼女になったことをずっと実感していたくて、




しばらく手を繋いだまま帰り道を歩いた

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