かくしごと ーKEIー

ｓｅｃｒｅｔ４ ページ4

―次の日





今日は朝から朝会があったため体育館に直行






『今日の予定は？』



薮［今日は、校長の話と月島さんの紹介、あと表彰］







　月島さんの紹介！？




あの可愛さが生徒に広まってしまうということか……







ステージ裏に行くと、椅子に座ってそわそわしている様子の月島さん







『月島さん緊張してる？』




「はい、だって全校生徒800人の前で話すんですよ？



今まで図書館でひっそり働いていた身ですし、やはり緊張します…」







　小刻みに震えている




背中をポンッと優しく叩き、喝を入れてあげる






『大丈夫！俺だって最初はこうだったから


生徒みんなジャガイモって思えばいいし、ずーっと一点に視線を集中させてたら緊張和らぐから』






　そう言うと、




両手でほっぺを押し上げ、優しく２回頬を叩く







　何それ、可愛い……







「ありがとうございます、緊張少しほぐれました

　 頑張りますね 」







可愛らしい笑顔に即やられた俺は、ステージ裏から逃げるように表に出た




　もう生徒たちが集まっていて


あと少しで朝会が始まるところだった







薮［どうしたの、ずっと裏にいたけど］




「いや、何でもない。ちょっとマイク準備に時間がかかった」






・






・







校長［去年までお世話になった人も多いと思います、学校司書の野田先生がある事情で入院中ということで、野田先生が復帰するまでこの学校で司書として働いてくれます月島先生です］






　少し堅い表情で壇上に上がる月島さん





ばれないように小さく手を振ると、頷きながら微笑んでくれた








「みなさんこんにちは、昨日から学校司書として配属されました月島です

いつも図書室にいるので、本のことで聞きたいことがあったら何でも聞いてください



また、図書委員会などに顔を出す予定です。よろしくお願いします」







先ほどの緊張感を全く感じない見事なスピーチ




パチパチと拍手があがり、安堵の表情になる








周りの生徒からは、［可愛い］とか、［超美人じゃん］とか、、、




　生徒がライバルになりそうな予感







薮［顔怖えーぞ、伊野尾先生。なんかあった？］




『全然、むしろウキウキすることがあったばかりですよ〜

　 ちょっと花粉がひどくてね』






　ちょくちょく鋭い質問くるな…

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