羽宮一虎�� ページ32
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いっそ、壊してみたい
穏やかに眠る彼女の全てを
帰る為に手にしたはずの鍵を鞄へ戻して、ソファで横たわる彼女に跨った
どす黒い感情に侵されて彼女へと手を伸ばすと、うっすらと何の警戒も抱いていない瞳がゆっくり開きオレを見つめた
「かずとら…？…泣かないで」
伸ばした手が、彼女の手によって引かれ倒れ込む
ドクンドクンと肌を通して聴こえる脈打つ音に訳も分からず涙が溢れ出た
背中を一定のリズムでぽん、ぽん、とあやすように手を打たれ、その度に目から溢れ落ちる
A姉ぇ、ごめんな
オレは、声にならない声でそう伝えた
彼女には聞こえたかどうかなんて分からない
背中を打つ手が止まり、そのまま置かれた状況の中、オレは深呼吸をした
心地良い…
天国があるなら、きっとこんな感じなんだろうか
誰からも、何も言われる事なく、責められる事もない
何もなくて、とても穏やかでいられる
彼女がいるから、そう思えているのだろう
「オレ、やっぱA姉ぇが居なきゃ無理だ…
なぁ、どうしたらいい？自分自身も嫌になる時、死にたくなるんだよ……なぁって、マジで聞けよ！」
「痛いし苦しいし気持ち悪いいい」
「起きてんなら聞けよ」
「いや寝てたよね私…」
彼女に聞こえてない、そう思うと、やっぱりつらくて眠っていた彼女を揺さぶり起こした
頭を押さえる彼女にオレは笑いかける
「だって寂しーもん」
「怖いよ君の情緒が
とりあえず、私の上から降りてくれ…」
「は？無理
ここベストポジションなんだ」
「ベスポジなんか聞いてない、降りて」
苦笑いでもなく、ただただA姉ぇは眉間に皺を寄せオレを睨んだ
嫌われたくないという思いがすぐさま身体を動かし、上から退いてソファを背もたれに座ると、彼女は起き上がりそんなオレの頭を撫でた
「一虎くん、家まで運んでくれてありがとう」
「別に、オレが悪いし」
そう言うと、彼女は、ふふっと笑ってからオレの隣へと腰掛けた
「一虎くんって変だよね
凄く良い子なのに、時々違う子に見える
全部含めて一虎くんなのにね」
「何が言いてーの、A姉ぇ」
「どんな自分でも、まず自分を大切にしなきゃ他人を大事になんてできないんだよ
ま、私がこんな事言ってもなんの説得力も無いかもだけど」
「マジそれ
A姉ぇ絶対自分後回しだし」
「そんなつもりはないんだけど、多分、目の前の人を何より笑顔にする事が私の幸せだからかなぁ」
「意味わかんねーよ…」
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みんじろう(プロフ) - ドンさん» コメントありがとうございます！絵が下手なので描く事はできませんすみません｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡夢主のイメージはご自分を二次元化して頂けたら嬉しいです！勿論夢主のイメージ絵も描いてくださる方がいらっしゃったらそれはそれで嬉しいです！(他力本願) (2021年11月2日 12時) (
レス) id: b551299472 (このIDを非表示/違反報告)
ドン - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです！ (2021年10月25日 20時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんじろう | 作成日時：2021年10月14日 23時
