万次郎�� ページ1
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物心がついた時から、いつも彼女はオレの側にいた
否、兄の真一郎の、だ
「真一郎くん、万次郎また床で寝てたよ
風邪引かせちゃだめでしょ」
「お前は母ちゃんか」
温かい背中から、彼女の優しい声が肌を振動してオレは目を開けた
オレを見つけては必ず拾ってくれるA
わかっているから、なんでか嬉しくてわざと コレを繰り返していた
「万次郎、狸寝入りしてんだろ」
「え？そうなの？」
「違う 今起きた
A、さんきゅー」
彼女の背から降りる瞬間に、少し抱きつくようにしがみつきズルズルと降りる様に、兄貴の眉毛はピクリと上がったがオレは気にせず飲み物を取ると告げこの場を離れた
多分、勉強を教えに来てくれてるんだ
ついでに、オレも聞いておこうか、なんて微塵もない勉強意欲に鼻で笑った
少ししてから再び居間に訪れる
兄貴が机に突っ伏していて、その顔をAが眺めていた
オレの存在に気が付かないほどに
「あれ、兄貴寝てんの？」
「っ万次郎」
こちらを振り向いた彼女の 頬は赤く色付き、いつもと違う一面に胸がどきりと、傷んだ
何故かは全く分からない
いつもみたいに、すぐオレに気付いてくれなかったからか
「なんで顔赤ぇの？」
Aの隣に腰を落としてじっと見つめるも、視線は合わせてくれないまま
「ちょっとびっくりしただけだよ」
あからさまな嘘を吐いた
オレより身長が高い彼女
当然座ってもそれは変わらない
更にずいっと近寄って見上げると、深いため息を吐き観念したように苦笑いを浮かべて言った
「万次郎はすぐ嘘見破るね
実は…真一郎くん見てたの、本人に言わないでね」
「なんで言っちゃいけねーの」
「えっ、やだよ恥ずかしいもん」
「なんで恥ずかしいの」
疑問をぶつける度、彼女の目が潤み、更に紅潮する頬が、見ていて楽しいのに
何故か不快だった
「万次郎もそのうちわかるよ、きっと
だからこれ以上は聞かないで、お願い」
いつも頼り甲斐があって、甘えていたい存在だったAが、今はただただ可愛い女の子で
堪らず飛びついて強く頷いた
「内緒か、わかった
じゃあ賄賂がてらアイス買いに行こうぜ」
「ここでたかるの？案外悪い子だね
良いけどさ、別に」
手を出すと、躊躇いなく繋いでくれる手
嬉しい筈なのに、さっきの顔を思い出すと羨望のような、物足りなさを感じた
これは何か聞くべきか、なんて考え彼女を見上げるとへらへらと笑ってる
今はまだいっか…。
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みんじろう(プロフ) - ドンさん» コメントありがとうございます！絵が下手なので描く事はできませんすみません｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡夢主のイメージはご自分を二次元化して頂けたら嬉しいです！勿論夢主のイメージ絵も描いてくださる方がいらっしゃったらそれはそれで嬉しいです！(他力本願) (2021年11月2日 12時) (
レス) id: b551299472 (このIDを非表示/違反報告)
ドン - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです！ (2021年10月25日 20時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんじろう | 作成日時：2021年10月14日 23時
