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平『大丈夫やから』
「……っ…」
平『廉くんはきっと、Aに酷いことされたとか傷付けられたとか、そんなこと一切思ってないよ』
何処か自分の中で少しでも分かっていることをいざ言葉に出されると余計に辛いのが人間だ。
平『それに…、俺はやっぱり廉くんに感謝してる』
私の背中を擦りながらいつもに増して低い声で囁く
平『俺のせいで傷付いたAの隣にずっとおってくれたんは廉くんやろ？』
「……うん」
平『そんな優しい廉くんがAのこと悪く思ってるわけないよ、責めてなんかない、大丈夫。
そんなこと、ほんまは1番分かってんとちゃうの？』
最後の言葉で胸を締め付けられる想いで溢れた。
どうして私たちはこんなにも空回りばかりして、誰かの想いを閉じ込めなければいけないのだろうか。
誰かを犠牲にしながら生きていることは理解しているのに、どうしてそれでもなんとか自分の幸せを掴もうとしてしまうのだろうか。
人間は酷く淋しくて哀しい生き物だ。
平『ほら、もう泣かんの』
「しょうっ………」
平『相変わらず泣き虫やな、ほんま困ったやつ』
それでも私は愛しいこの人の隣にいたいと願ってしまう、この人の腕の中で眠っていたいと願ってしまう。
次第に紫耀の顔が近づき涙が伝うその場所に優しく口付けられる。
「……しょうだいすき」
逞しい腕に包まれて、
甘い言葉を囁かれて、
その度に切ないほど満たされる。
それがたとえ、誰かを苦しめていると知っていても。
平『俺も大好きやで』
私に覆い被さる紫耀の頬に触れると優しく表情を崩していく
ほら、私はこんなにも彼に溺れてしまっているんだ
傍に居てくれる彼への愛しさと、
脳裏にちらつく違う存在への背徳感と、
それから無責任な自分の行動を悔やむ気持ちが涙という形として頬を伝い溢れる
もう誰の気持ちも無駄にしたくはないから。
精一杯の力で握った手からは彼の体温と優しさが伝わる
よそ見はせずにこの手を握って歩いていくと、
私はそう決めたんだ。
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みう(プロフ) - 美月さん» コメントありがとうございます。少しでも楽しんで頂けたなら幸いです、そしてそのような嬉しいお言葉ありがとうございます^^こちらこそ最後までお付き合い頂き本当にありがとうございました！ (2020年5月4日 19時) (
レス) id: 3c79c161a1 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - 涼杜兄妹さん» コメントありがとうございます。最後までお付き合いありがとうございました、これからも是非よろしくお願い致します^^ (2020年5月4日 19時) (レス) id: 3c79c161a1 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - afterstoryもお疲れ様でした！！ここまで含めてやっぱり一番好きな作品でした。幸せになれてよかったです。終わってしまうのが寂しいですね。。。寂しくなったらまた最初から読み直します(笑)楽しく読ませていただきありがとうございました(*^^*) (2020年5月3日 10時) (レス) id: 4599bc1e74 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてました！これからも応援しています！ (2020年5月3日 9時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - せ い らさん» コメントありがとうございます、最後までお付き合いありがとうございました！次書く機会がございましたらその時もよろしくお願い致します^^ (2020年5月2日 23時) (レス) id: 3c79c161a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みう
| 作成日時：2020年4月16日 20時
