story.17/打ち上げ ページ19
できることならば、ともくんの為に記憶を取り戻したい。
…でも、どうすればいいのかわからない。
「…昔の記憶、取り戻したいです」
「多分それはすごくすごく難しいことだと思う。方法も何もかも、僕は分からないし」
ともくんは、その言葉にこう続けた。
「でもね、今まで一緒に遊んだりできなかった分、取り戻したいんだ。…今はあまり一緒に居れないけど、ツアーが終わったら一緒に遊びたい!」
「…じゃあ…いっしょに遊びましょう。今まで遊べなかった分、取り戻しましょう」
…うちの学校は秋に休みが多い。
ツアー終わりぐらいの時期なら、丁度いいだろう。
それに…一緒に遊べば記憶も取り戻せるかもしれない。そんな気がするのだ。
「ありがとう」
ともくんは、泣きながら笑った。
◆
「あ…そろそろお店の中入りません…?」
話の区切りがつきそうなところで、私はそう言った。
「あ、そういえば打ち上げしてる最中だった!ごめんね、長話につき合わせちゃって」
「いえいえ、それじゃあ行きましょっか」
「うんっ」
流石有名人といったところだろうか。
ともくんの表情は一変して、とても先ほどまで泣きそうな顔をしていた人とは思えない表情をしていた。
「お、智久!遅かったな〜」
「ごめんごめん、友達待ってたら遅くなった」
店の中に入り、個室へ向かうと、スタッフさんやバンドメンバーの皆さんがいらっしゃった。
「お?その子が例の友達か?」
「うん」
視線が私に集まる。
…かなり恥ずかしい。
とりあえず、一礼しておいた。
「さ、飲も飲も」
「すみません、私未成年なのでソフトドリンクで」
メニュー表を受け取り、オレンジジュースと唐揚げを注文。
「これ、ソニーの経費で落ちるらしいから好きなだけ食いな、嬢ちゃん」
わはは、と笑う酔っ払ったスタッフさん。
…流石にともくんの前で食いしん坊な姿を見せるわけにもいかない。普段はそこそこ食ってるけど。
「あ、そうそう!アンコールの時のピカチュウのうた、最高でしたよ!可愛かったです!」
「あれは小っ恥ずかしかったわ〜、まぁ大好評でよかったけど」
バンドメンバーの方がそう言いながら笑った。
そんな話を色々していたら、唐揚げとオレンジジュースが到着。
私はそれをぐびっと半分ぐらい飲んだ。
「ん〜、うめぇ」
思わず、そう口にしてしまった。
若干水分不足だったため、かなり美味しく感じた。
たぶん業務用の紙パックのやつだろうけれど。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
きょうのオススメ曲
caramel ribbon(P*Light)
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あやみ - 続き楽しみにしています。 (2017年6月9日 19時) (レス) id: 61237e0948 (このIDを非表示/違反報告)
莉音(プロフ) - モノクロさん» いえいえ!!少年Tさんメイン少ないので自分で書いちゃいましたw 更新頑張ります、ありがとうございます!! (2016年9月2日 7時) (レス) id: c15f9073a3 (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ(プロフ) - 少年Tさんメイン珍しいですよね、書いて下さりありがとうございます!!で 出る方も私得な方ばかりなので更新楽しみです!楽しみに待ってます!! (2016年9月2日 3時) (レス) id: 882496534e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:莉音 | 作成日時:2016年8月21日 22時