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『伊野ちゃん…?』



僕の知ってる伊野ちゃんはこんなじゃなかった。



今にも折れそうな細く白い手首。



赤みのない頬。



点滴の針を抜いた伊野ちゃんは、鎮静剤で眠らせられている。



何でそんな事したの…?



『知念、大丈夫だからな。』



『ひか、っ、、いのちゃ、』



ひかに頭を撫でられる。



伊野ちゃん、苦しかったのかな。



何か悩んでた?困ってた?



どうして、誰にも相談できなかったの?



あぁ、そっか。



伊野ちゃんは前からずっとそうだったよね。



他の人が悩んでるのにはすぐ気付くのに、自分の身は顧みない。



その時、伊野ちゃんの手がそっと動いた。



『伊野ちゃん!?ねぇ、僕の声聞こえる…?』



「…ん……。」



目を開けるのさえ辛そうで。



『大丈夫だよ、伊野尾。おやすみ。』



いつも通りの笑顔で、宏太が言った。



すると、魔法の様に伊野ちゃんは眠った。



“大丈夫”



そのひと言が欲しかったのかな。



伊野ちゃんには必要だったのかな。

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  ちひろ(プロフ) - 更新頑張ってください!! (2020年8月18日 16時) (レス) id: 227e52bd4e (このIDを非表示/違反報告)
夜空 - 応援してます。更新頑張ってください。 (2020年7月23日 8時) (レス) id: e4548ba768 (このIDを非表示/違反報告)
由利香(プロフ) - 話の進め方が好きです応援してます! (2020年7月17日 22時) (レス) id: efc7aaf80d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年7月15日 18時

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