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薮くんに電話をしてから、あれよこれよと話は進んだ。
無機質で白い場所なのに、薬品の匂いがしない病院。
即ち、精神科病棟に俺達は居た。
薮くんに電話して、救急車に乗ってここまで来た。
初めて来る精神科は、何だか酷く寂しかった。
オーバードーズと呼ばれる物をした伊野ちゃんは、目覚めるまで最低でも3日はかかる。
精神的な物からしてしまうそれは、とても危険な事だった。
日常的にしてしまっていたら、後遺症が残ってしまうほど危険。
何重もの白い扉の向こうに、伊野ちゃんは隔離された。
鍵が幾つもあって、窓は無い。
逃げ出せない様に、自分を傷つけない様に。
白い部屋な中、ベッドに眠る君の頭をそっと撫でた。
酸素マスクと心電図の音だけが響く。
何が、君をそんなに傷つけてしまったのかな。
もっと早く気付いてあげれば良かった。
苦しめてしまった物を取り除いてあげたかった。
後3日は眠る君の白い手が、折れそうな程細いから。
だから、その手を俺の手で包んだ。
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ちひろ(プロフ) - 更新頑張ってください!! (2020年8月18日 16時) (レス) id: 227e52bd4e (このIDを非表示/違反報告)
夜空 - 応援してます。更新頑張ってください。 (2020年7月23日 8時) (レス) id: e4548ba768 (このIDを非表示/違反報告)
由利香(プロフ) - 話の進め方が好きです応援してます! (2020年7月17日 22時) (レス) id: efc7aaf80d (このIDを非表示/違反報告)
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