惑わせる彼Ⅴ【紫】 (ページ9)

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ラウ「さっきのって、俺らの高校の子だよね。しょっぴー？」

渡辺「たぶんラウの同級生。不審に店内きょろきょろしてたしラウ探してんじゃね？」

『同級生・・・。友達とかではー、』

ラウ「ない。っていうか俺顔も名前も覚えてない！」

渡辺「まぁ、予想は片思いかー・・・一度振られたかだな」

『か、片思い！？』

思わず急な恋愛話に少し挙動不審になってしまう
そっか、学校じゃモテモテなんだもんねぇ・・・。

『でも、ここでラウ君がバイトしてるってなんでバレたんだろうね？』

渡辺「さぁ？俺の周りは大丈夫だけどさ、ラウとか、目黒のファンとかに知られたら。」

ラウ「ここ・・・バイト先に迷惑掛っちゃうよ。」

『熱烈・・・にしては度を越えて行き過ぎだねぇー』

ってことは、最近やけにくる求人募集は高校の同級生とかってことか。
一緒に働きたいって、思っての策ってこと？

少し迷惑だけど、これで気に病むのは彼らだよね。

渡辺「まぁ・・・ちょっと臨機応変にしてこ。ラウもそれっぽいやつがいたら避けろ」

ラウ「うん。ごめんねAさんには迷惑かけないようにするから・・・。」

『何言ってんの？大丈夫。先輩にどーんと迷惑かけていいんだから！』

ラウ「ありがとうございます。ほんとAさんが先輩でよかった！！」

ラウ君に熱い抱擁をされ、少し固まっていると渡辺君により引き剝がされる
ちぇっ

渡辺「お前さ、最近変なやつとかから声かけられてない？」

『あー・・・いや、とくにはないよ。大丈夫』

渡辺「だったらいいけどさ。」