惑わせる彼【紫】 (ページ23)

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結城「ちょっと、こんなかわいい子が後輩にいるなんて聞いてないよっ！」

深澤「でしょぉー？Aちゃん、昔からおれに甘くてかぁいいの」

うっわ、しんどいしんどい。なんだこの環境は
さっきよりも機嫌が悪い渡辺君に、白い目で先輩二人を見る岩本君
そしてベタベタしてくる結城先輩に鼻の下を延ばしている、深澤先輩。

・・・うん。カオスだなぁ。
なんて他人事に思っていると、聞きづてならない言葉が聞こえた

結城「今度また家でご飯食べよーよ、呼んでねふっか！」

深澤「おー、いいよ大歓迎！また美味しいの作ってねぇ」

は？
？家でご飯？また作る？どういうこと？
大学生ってそういうもの？

その後、約束だよー？と叫びながら帰っていく結城先輩。
可愛いというよりも綺麗、という表現が似合うようなキラキラした大学生だったな
私がもしあと一年たってもあんな風に垢ぬけて可愛くはならないでしょ

深澤「んじゃ、ほかに見たいとこある？Aちゃん」

『・・・先輩がいつも受けている講義室に行ってみたいです。』

自分でもびっくりしてしまった。さっきの二人が仲睦まじく話しているのを見てから
思ってもいなかったことをねだってしまうなんて・・・・
私どうしたんだろうね

『あ、いややっぱりいいでｓ』

深澤「いーよ！いこっか」

勢いのいい返事をしたら
急に私の左手をつかんで、速足で廊下を進みだす深澤先輩
ちょっと待ってよ、渡辺君も岩本君も置いてけぼりにしてますよ！？

岩本「おい！ふっか待てって！！！」

渡辺「あいつ何なの？自由すぎじゃね。」

岩本「・・・ふっかは前からあぁなんだよ。Aの事になると。」