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『 やっぱり傑くんだ! 久しぶり〜! 』



「 ……Aちゃん 」





およそ10年振りの再会だからか、どこか躊躇う.
そんな私とは裏腹に、当時と同じように昔と相変わらず無邪気な笑顔を向ける.

_私には、眩しすぎるくらいの.





『 傑くん、変わらないねぇ! 』


「 そうかい?
Aちゃんも、変わらないね 」





変わらない、
私のどこをみていっているのか.










君の知る、夏油傑はもう居ないというのに__.










『 あ、でも、傑くん. 髪伸びたね. 』





そんな、何気ない会話をしながら時計台下のベンチに腰を下ろす.





『 それにしても、本当に久しぶりだね. 何年ぶりだろう. 』



「 10年とか、そのくらいじゃないかな.」





10年はすごいや、と笑う彼女.
でも会えて嬉しい、と言葉を加える.









『 傑くんは、どうしてここに? 』





どうして、と聞かれても返答に迷う.
無意識にもこの場に来ていたからだ.










「 ……君との約束を思い出してね 」





たまたま買い物に来ていたとでも、嘘をつけばよかっただろうに、思考よりも先に言葉が口から放たれていた.





咄嗟に出た返答()だというのに、隣に座った彼女は嬉しそうに笑った.
嘘かどうかさえ、分からないというのに.





ああ. この子は、本当に無垢な子だ.










でも、おそらく忘れていたわけじゃない.
彼女との約束を忘れてれば、あのポスターを見ても何も思わなかったはずだ.










『 でもさ、1週間早いよ? 』





くすりと笑う彼女.
そう、花火大会は1週間後.










あの時も花火大会の1週間程前に、この時計台の近くで彼女と駄べっていた.
任務終わりに休憩を称して、日が暮れるまで話していたものだ.






その時、たまたまポスターを見かけた彼女が
『行こうよ』と言い出したのだ.





悟でもなく硝子でもなく、何故、私を誘ったのか.
その場に居合わせたからなのか.


その理由は知る由もない.










『 ねぇ、傑くん.

来週も、ここに来てくれる? 』





まっすぐな目を向けつつ、小さく首を傾げる彼女.










「 うん、もちろんだよ. 約束したからね 」





もっと、まともなことを言えただろうに.
どうして、そうしなかったのか.





嘘ついて、約束を破棄することだってできたというのに__.








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設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑   
作品ジャンル:アニメ
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おはぎとだんご(プロフ) - すごく素敵な作品でした。ありがとうございます。これからも楽しみにしています、 (2021年2月15日 1時) (レス) id: 1cc5216453 (このIDを非表示/違反報告)
のんのんの(プロフ) - 完結っ‥‥お‥‥おめでグスッおめでどぉ‥ございます"ッ‥‥‥‥うッグスッ‥‥‥‥推し様か"ッ‥‥っ!生き生きッッッッ‥‥してて"ッグスッ‥‥‥‥素晴らしか"ったでず‥‥ズビッおもしろかったです"!ありがと"うございましだ (2021年1月11日 9時) (レス) id: 588546bca4 (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - 傑が生き生きしててとっても好きです!応援してます! (2021年1月5日 22時) (レス) id: 0939652fd8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まっちゃろん | 作成日時:2021年1月4日 20時

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