人生塞翁が虎〈肆〉 ページ6
すっかり陽も落ちて夜になった頃、敦、太宰、国木田の3人は客で賑やかな茶屋に来ていた
敦はガツガツと音を立てて、茶漬けの茶碗を空けていく
既に、机には何十皿という茶碗が山をつくっていた
国「おい太宰、早く仕事に戻るぞ」
国「仕事中に『良い川だね』とか云いながら川に飛び込む奴がいるか。おかげで見ろ、予定が大幅に遅れてしまった」
太「国木田君は予定表が好きだねえ」
バン
太宰を睨み付けていた国木田が「理想」と書かれた手帳を机に叩きつけた
国「これは予定表では無い!!理想だ!!我が人生の道標だ」
国「そしてこれには『仕事の相方が自'殺嗜好』とは書いていない」
敦「ぬんむいえおむんぐむぐ?」
国「五月蝿い、出費計画の頁にも『俺の金で小僧が茶漬けをしこたま食う』とは書いていない」
敦「んぐむぬ?」
国「ダンッだから仕事だ!!💢俺と太宰は軍警察の依頼で猛獣退治を―――」
太「君達なんで会話できてるの?」
この状況に一人ついて行けない太宰が思わず口にした
―――――――――――――――
――――――――
敦「はー食った!」
そういう敦の前には、軽く三十皿はあるであろう茶碗が積まれている
敦「もう茶漬けは十年は見たくない!」
国「💢お前……」
敦「いや、ほんっとーに助かりました!孤児院を追い出され、横浜に出てきてから食べるものも寝るところもなく………」
敦「あの綺麗な女性や太宰さん達に会えていなければあわや斃死かと」
すると太宰は何かひらめいたように質問した
太「その綺麗な女性ってどんな人だったの?」
敦「そうですね…確か名前は象羅木Aさんでした。とても美人で、何というか、少し寂しそうな感じのする人でした。」
敦が質問に答え、太宰の方を見ると目を見開いて明らかに動揺して驚いているようだった
しかし、国木田も気づかないくらい一瞬のことで直ぐにいつも通りの顔に戻った為、敦は勘違いかなと思い、気に留めなかった
そして当の太宰も何でも無かったかのように話し出した
太「ふうん。君、施設の出かい」
敦「出というか……追い出されたのです。経営不振だとか事業縮小だとかで」
太「それは薄情な施設もあったものだね」
国「おい太宰、俺たちは恵まれぬ小僧に慈悲を垂れる篤志家じゃない。仕事に戻るぞ」
敦「お二人は………何の仕事を?」
敦が聞いた途端、待ってましたと云わんばかりに太宰はかっこつけた
太「なァに……探偵さ」
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作者名:六等星 | 作成日時:2023年4月26日 6時