信虎くんに懐かれました (ページ4)

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「何ってお礼」
『はぁ？お礼って何するつもりだったのよ』
「キス」
『はぁ！？信じられない！』
「え、じゃあ何がいいの？ハグ？添い寝？それとも――」
『待って待って！そんなの求めてないから！』
「じゃあ何がしてほしいの？」
『何もしてもらいたくない！それに私彼氏いるから！』
「そっか。じゃあデート行く？」
『人の話聞いてた？』

大きなため息を吐いて

なんなのこの子。見るからに純粋そうな瞳は多分本気で言っていて

『とりあえず、私お風呂も入りたいから帰ってくれる？』

話すのも面倒だとそう言った

「じゃあ待ってる」
『え？』
「だって俺まだ何もしてねぇし」
『あのねぇ、こう言ったら悪いけどどこぞの知らない男を家に置いてお風呂入るわけないでしょ？』
「俺なんもしないって。あ、それに名前は信虎。ほら名前知った」
『信虎くんさぁ』
「ほんと！何もしないって。大人しく待ってる。ね？だからゆっくりお風呂入ってきていいよ」

可愛らしく笑った信虎くんに

『何かしたら警察付き出すから！』

そう言ってお風呂に入ってしまったのは、彼の純粋そうな瞳と疲れて脳が上手く働いていなかったからだ