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今日は彼の誕生日(真志井雄彦) ページ11

『え、真志井って今日誕生日なの!?』
「あぁ」



鈴蘭の屋上にやってくれば、そこには珍しく真志井とカムイがいなくて


今まさに麻理央に衝撃の事実を教えてもらったところだった



「カムイが迎えに行ってるから多分もうすぐ来るんじゃねぇか?」



今日誕生日だと知っていたら私だって何か用意したのに



『どうしよう……』
「あ?」
『私何も用意してない!!』
「あー…まぁ別に何もなくてもアイツは何も言わねぇよ」
「でも……」



あげたいじゃん


好きな人なら尚更



「ガムやろうか?」
『やだ。孫六からもらったってわかるじゃん』
「言葉だけでもいいんじゃないっスか?俺だったら嬉しいっスよ?」
『でも…何かあげたい』
「あ、じゃあタイマン張る券!」
『何それ。そんなの喜ぶのビンゾーしかいないでしょ。それに真志井とタイマンとか私死ぬわ!』



ハァとため息を吐いて


今から買いに行っても間に合わないだろうし、やっぱり完介が言ったようにおめでとうだけ言うか



「あ、」



すると孫六が声を上げて


見ればニヤリと笑う顔



『何よ?』
「リボン付けて私がプレゼントって言ってみろよ」
『はぁ?ふざけないで』



何バカなことを言ってるのか


そんなの真志井に引かれるに決まってる



「喜ぶんじゃねぇの?アイツ」
『真志井が喜ぶわけないでしょ』
「いや、いいんじゃないっスか?」
『完介までやめて」
「おい、A。リボンあったぞ」
『ちょっと!麻理央まで悪ノリしないでよ!』



ビンゾーは笑ってるし、こいつら絶対面白がっているんだ



「ほら」



すると私の目の前に来た麻理央が黄色のリボンを私の首にかけて


ヘアバンドのように頭の上でリボン結びにした



『ちょっと。私の気持ち知ってるでしょ!?』



ゲラゲラ笑う孫六達に聞こえないように麻理央に言って



「あぁ」
『だったら――』



その時私の言葉を遮ったのはガチャリという扉の音と共に現れた真志井だった




・→←彼らの好きな彼女は(宮内幸三)※



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成田(プロフ) - evifryさん» こんばんは。コメント嬉し過ぎてニヤニヤが止まりません。ありがとうございます!ビンゾーくん長編も読んでくださっているんですね!嬉しいです!轟くんの長編、そんな嬉しい事言ってくださるなんて…!少し落ち着いたら頑張って続きを考えてみようかなと思います!! (2022年12月12日 23時) (レス) id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
evifry(プロフ) - コメント失礼します…成田さんの愛されがとっても好きで、ビンゾーくんの長編も更新すごく楽しみにしている者です。轟洋介の長編、是非機会がありましたら公開していただければと思います…!何卒…!何卒よろしくお願いいたします…!!! (2022年12月12日 18時) (レス) @page19 id: 5d6115b8aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:成田 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年9月28日 9時

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