君を振り向かせるのは２【HQ】

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「俺もAのこと好きな男に恨まれてそうだから大丈夫」
『安心してください、それは皆無ですから』
「ねぇ、君はいつになったら自覚するの？」



いつまで経っても自覚しない彼女にそう言って頬を軽くつねれば柔らかいそれ



『いひゃい…』
「もうちょっと自分がモテるって自覚してほしいんですけど。危機感持ってほしいんですけど」



すると俺の手を頬から退けたAはハァと一つため息をついた



『先輩。17年間生きてきて初めての告白がついこの間だった人間に何を言ってるんですか？あ、皆無じゃなかったですね、恨まれるとしたらその先輩1人に恨まれますね』
「はぁ……」



駄目だわこれは。今までAを好きになった奴らは何してたんだよ、マジで


もうちょっと告白されてりゃあ自分がモテる人間だって自覚しただろうに……


それか本当にAのこと好きだった奴がいないとか…？いや、それはないわ



『なんでため息ですか』
「そりゃあ出ますよ」
『意味わからないです。それで、買い出しはいつ行きます？』
「今週の土曜日は？」
『大丈夫です』
「じゃあその日で。時間とかはまたメールするわ」
『わかりました』



そうAが言った瞬間、「やば、かっこいいんだけど」「背高ーい」という明らかに俺に向いている女の子の視線と高い声が聞こえた


まぁ男としては嬉しいんだけど、正直こういうのは恥ずかしい



『モテてますね』
「んー、まぁ」



しかもそれが好きな子の前でとか、どう反応すればいいかわからない



『じゃあまた部活で』
「あぁ、じゃあな」



Aに用があるからここまで来たけど、やっぱ二年の教室は来づらいわ……

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