妹が好きで何が悪い２【プリレジェ】

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『態度に出やすいのかなぁ』
「よかったら聞くよ。ほら、人に話すと楽になるって言うし」
『うん、ありがとう。大した事じゃないかもしれないんだけど……』


そう言って地面に視線を落とした彼女


『なんかね、私のことを何とも思ってないだろうなって思ってた人から好きだって言われたの』
「え……それって告白されたってこと……？」


ズキリと痛んだ心臓


『うん。多分そう。いや多分じゃなくてそうなんだと思う』


地面に視線を落としたままのAちゃんの横顔にズキリズキリと心臓は痛いままで


『凄く大事にしてくれてたのは知ってたんだけど、それがその、恋愛としての好きっていう感情じゃないと思ってたから……』


そんな人が彼女の近くにいたなんて知らなくて、思えば彼女のことをなんにも知らない


「そっか……」
『それでわけわかんなくなっちゃって。今に至るんだけど』
「……Aちゃんはその人のこと……どう思ってんの」
『うーん、好きだけど恋愛感情ではなかったかなぁ』
「そっか」
『うん。正直びっくりしてる。だってそういう感じじゃなかったから』
「…そういう感じって、何……？」
『え？』


思わず出てしまった自分の言葉にハッとした


「あ、いや、その……なんていうか、初めから恋愛感情で好きだってわかる人なんていないと思うんだよね」


人の感情なんてわからないもので、俺が今彼女に好きだって伝えたらきっと同じように驚くだろう

だからわからないのが当たり前で


「好きだって気持ち気付かないのは当然だと思うけど」


ただ素直に思った言葉を並べてみたけれど、俺はただ自分の感情を彼女に否定されたくないだけだ

俺と会ったのはまだ二回目で、話したのもたった数分で

そんな男眼中にないのは当たり前で


「だから、みんなびっくりするよ」


俺の言葉は彼女を慰めるものじゃない

いつか自分が告白した時に彼女の負荷を和らげるためのただの防衛線だ

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