▽ ページ42
「誰だあの男」
車に乗るなり目の前に座った久遠さんの鋭い瞳が私に突き刺さって、まるで悪いことをしてしまったような気持ちになった
『買い物途中で袋が破れちゃって、助けてもらったんです』
「それは大変だったね。僕に連絡してくれればよかったのに」
『でもあの人、天堂さんが袋をもらってきてくれたので大丈夫です。ありがとうございます。奏さんは学校の帰りですか？』
「あー、うん、そう。帰りにたまたまあの道を通ったらAがいたから」
『そうだったんですね。とても助かりました。ありがとうございます』
放課後またピアノでも弾いていたのだろうか
前に一度教えてもらってからたまにピアノを教わるようになった
「Aは偉いね。家のお手伝いをして」
『え、いえ！偉くなんかないです。買い物や手伝いは普通です』
するとフッとほほ笑んだ奏さんは何故か私の頭を撫でてきて
なんだか奏さんといるととても甘やかされている気分になる
「偉いよ、Aは」
『あんまり甘やかさないでください』
まだ頭を撫でる奏さんに恥ずかしくなって何か話題はないかと目に付いたのは買い物袋で
『今日すき焼きなんですよ！』
「……すき焼き？」
『え、もしかしてすき焼き知らない、ですか……？』
お坊ちゃまはすき焼きも食べないのかと驚いていれば
「知ってる！知ってるけど、あまり食べたことはない」
その言葉にやっぱりお坊ちゃまだからだと思った
けれど、それはすぐに消えて
ふと朱雀さんの言葉を思い出した
――うちは私も忙しいし妻も他界しているから――
もしかしたら奏さんもワイワイ食事をする環境じゃなかったのかもしれない
「A？」
『奏さん！今度！今度是非うちですき焼きしましょう！』
「え？」
『みんなで食べるご飯は絶対美味しいですから！』
「それは無理だろ」
するとため息交じりに聞こえた声は久遠さんで
「京極兄弟と奏が一緒に食事なんて」
『あー……確かに、そうかも？』
またひと悶着あっても困るなと、やっぱりその案はダメかと思えば
「なら、Aがうちに来てみんなで食事をしよう。誠一郎も元も」
『いいですね！そうしましょ！』
ふんわりと笑った奏さんに私も笑い返した
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買い物に行くからと送りを断られた奏様はうろうろとAさんを探していたに違いないと思います
次でやっと予定キャラ全員出せるかと思います
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成田(プロフ) - 綾瀬さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！これからも頑張りますので、また読みに来てくださると嬉しいです☆ (2020年1月3日 20時) (
レス) id: 9a366f7078 (このIDを非表示/違反報告)
綾瀬 - 毎回とても楽しみです。頑張ってください (2020年1月3日 19時) (レス) id: 006049a680 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - 滴さん» こんばんは。ご指摘ありがとうございます！「ら」が抜けていましたね！直しました！ (2019年10月19日 22時) (レス) id: d5fb161253 (このIDを非表示/違反報告)
滴 - こんにちは(*^^*) かなりお久しぶりです(笑) 物語読んでいて気が付いたのですが...。 ep.4 Team奏▽ページ20のここの部分 何これ、私もはけた方がいいのだろうかと頭の隅でそんなことを考えなが応えれば これ正しくは考えながらではないんでしょうか？ (2019年10月17日 12時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - 滴さん» こんばんは。コメントありがとうございます、読んでいただきありがとうございます！本日更新致しましたので、また読んでくださると嬉しいです★ (2019年6月2日 22時) (レス) id: 9a366f7078 (このIDを非表示/違反報告)
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