レモン色の甘い恋* 9

Yuta side* ページ28

Aの泣いた顔

初めて見たんだ



昔からそんな強くない

けど泣いたとこって

見た事なくて...

俺とケンカしても

絶対泣かなかった









後からガヤが追いかけてきた。









藤「玉っ」









わかってる

全部自分があの日悪かったって

でも...ガヤの目を見れない









藤「...ちょっといい？」









仕方なく近くの公園の

ベンチに２人で腰掛けた









藤「...俺等...付き合ってないから」









「...えっ？」









藤「付き合ってないの」









「だってA...」









藤「...変わってねーんだよ

バカみたいに強がるとこ」









首だらんと上に向けるガヤ

その横顔も悔しい位

かっこいい








藤「ずっとずっと

側で見守ってきた」









藤「ずっとずっと

Aを笑わせてあげたかった」









藤「でも...

一方通行じゃ

どうにもなんねーんだな」









「...ガヤ」









藤「...明日...22時半に時計台」









「...えっ」









藤「...A

待ってるから

次は絶対行ってやれって

もうあんな風にAを

苦しめないって約束して

頼むよ」









ガヤの口からは

驚く事ばかりだった







長年片想いしてきた事を

知らされて



そのAの心の中に

ずっと居るのって...

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