My Days in Hospital [Storm] 6 (ページ31)

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side O

あーばちゃんの胸で泣いたひとしきり泣いたAは緊張も解けて疲れたのか、意識を飛ばすようにして眠ってしまった。

「一応音だけ聴かせてほしい。」とニノの一言で、あーばちゃんが抱いたまま聴診。済ました後、優しく頭を撫でて、ゆっくりとベッドに寝かせ布団をかけた。

「このほっぺ、痛々しいね…冷えピタ持ってくる。」

赤くなり少し腫れあがっている頬を撫でてから、病室を出て行ったあーばちゃん。

「清拭までは終わって何とか無事に寝てくれたけど、起きたときにどうなるか…ですね。」

「そーだなぁ…。ほんとに誰かにやられたとしてそれがAの母ちゃんみたいな大人だった場合、目が覚めたときに俺らを見て怯える可能性もあるし。また塞ぎこんじまうかもなぁ…」

「また上手くフォローいれないと…Aが壊れる前に。」

「ん。」

なんて話をしてるとあーばちゃんが冷えピタを持ってきた。

「少し冷たいけどごめんねーA…寝てていいからねー。」

優しい手つきで冷えピタを貼っている。
冷たさに軽く動いてしまったAだけど、軽くとんとんとしてあげればまたすぐに寝てしまった。

…いい寝顔、とは言い難いけど｡

あーばちゃんはさておき、俺らがここにいたところでできることは悔しいけど何もないから退散。
気になって仕方ないけど今は目の前のことに集中。

俺らの心配は案の定で､仕事に取り掛かって数時間後、松潤から焦りの電話が来た｡

「大野さん、Aが起きた途端ずっと泣きっぱなしでちょっと過呼吸っぽいんだ。来てもらえる？」って｡

すぐ向かうと、松潤とあーばちゃんがAを軽く押さえて、落ち着かせようとしていた。

「A、そんなことしたら痛ぇべ？」

自分の体を気持ち悪がるように､掻き毟ろうとしている。
そりゃ押さえて止めるわな。

半ば強引に押さえつけられて軽く興奮しているAの目線に合わせてゆっくりと声をかける｡

「Aー、だいじょーぶだから、ゆーっくりすーはーってしてみ～？なぁんも怖くないから」

興奮で荒れつつある呼吸を整わせるように促せば、少し俺を警戒しながらも指示にしたがってくれた｡
あーばちゃんも松潤も拘束を解いて一緒にしてくれてる。

「上手だったなぁA～｡…んは、疲れた？笑」

呼吸は治ったものの、興奮したせいで舟を漕ぎ始めたA。
拒絶される覚悟で抱き上げても特に問題なかったので、口パクでしょーちゃんかニノに連絡するように伝えた。