文豪と日々を共に【文スト短編集】

「太宰さん！金の無駄です！」 ページ2

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「阿呆！この包帯無駄遣い装置！」

「やだなぁ国木田くん、それ意外に傷付くんだって！」

「二人とも何やってるんですか…………」

「｢彼奴が全然言うことを聞いてくれない！｣」

「仲良いじゃないですか…………」


はぁ、と溜め息を吐くのをどうか許して頂きたい。
遡ること15分前の話…………

*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*

「♪〜♪」

大量に所持した包帯をにんまり顔で
腕に巻き直す太宰さん。
傍から見てると奇妙なことこの上ない。

「あの、その包帯の経費は何処から…………」

「ん？探偵社だよ？」

「太宰ィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイ」

「ぅえ!?え？」

「あぁ、国木田くんじゃないか」

「見ろ、この明細を！」

「え、なんなんですか」

「包帯、と書かれているね」

「その文字から一番右の欄を見ろ！」

「金額ですね……壱、十、百、千、




.




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………………10325円、」


「…………どういう事か説明してもらえるな？」

*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*

あぁ、この口論を20分間ほど続けている、
という事に成るのだけれど此れはどの様に
解決するのが正しいと云えるのだろうか。

「富樫くん！君はどっち派なんだい？」

「国木田さんですね」

「ほら見てみろ！良い加減に止めろ！」

「やだね！私のアイデンティティーは此れなんだから！」

「まぁまぁ二人共…………」




この口論は社長が帰ってくる迄続いたという――――――――

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