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「にしてもホンマに広いなぁこの屋敷。城か！って突っ込みたくなるわ。」
「まぁな。」
「っていうか俺らこれ…王子、というよりは悪役……」
「それ禁句、絶対禁句。」
軽いやり取りを交わしながら屋敷の中を進んでいく。
緊張していないわけじゃない、格上どころか裏世界のトップクラスを相手に忍び込んでいるんだ。
センラの情報なら、Aの両親は会合に出ていて留守にしているはずだが…
「侵入者だと！？」
「捕えろ！！」
「あー、見つかったでうらさん。」
「まぁ、そうなるだろ。」
さすがに黒いうわさがたくさんあるお屋敷なのだから、警備とかはしっかりしてるだろう。
向かってくるガードマンや諜報員、その他もろもろを手当たり次第に片づけていく。
「やっぱりお姫様守ってるだけあって警備は頑丈やなぁ…」
「それ程、あいつの結婚が大事なんだろ。」
そう言って、俺はエメラルドグリーンの封筒を握りしめていた。
彼女が、政略結婚をさせられるとセンラが仕入れてきた。それだけなら動けなかったが
その後に届いた、結婚式の招待状……に見せかけたAからのSOS。
彼女からの一言として、書かれていた言葉は……
『いつか言った約束を、覚えてますか』
「……覚えてるに決まってんだろ。」
お姫様を助けるのは王子様の役目だからな。
何て、柄にもないとは思うが……ずっと好きだったんだ。
かっこつけたって文句は言われないだろ……多分。
「もう少しやっけ？」
「あぁ、ここを………！止まれ坂田！！」
「ん！？」
先に行こうとする坂田を止めれば、彼のすぐ前を弾丸がかすめていった。
放たれた先に視線を向ければ、そこにいたのは……
「雪さん。」
「…おや、侵入者と聞いてそんなもの好きがいるのかと思って着てみたら…うらたくんかい？」
「えぇ、久しぶりですね。」
「そうだね…ずいぶんと、懐かしい。」
俺達に銃を突き付けて、笑みを浮かべていたのは
彼女によく似た容姿をを持った、若い男だった。
「それで………この家に、何の用かな？」
「……えぇ、少しだけ……依頼されたことがありまして。」
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関西風しらすぅ@坂田家 - 坂田さんの絵本描いてる設定とかリアリティありすぎて好きです。幼いセンラさん天使すぎな。 (2019年6月16日 11時) (
レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
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