2話 ページ2
目が覚めると知らない場所────
ではなく、しょっちゅう
お世話になるソファくんの上だった
もう一眠りしようか悩んでいると
控えめなノック後にドアが開かれる
「あ…おはようございます
体調はどうでしょう?大丈夫そうですか?」
入ってきたのは優しそうな顔をした
眼帯の青年だった
「特に問題はないと思う
君は新しく入ったバイトの子?」
「はい、えと…金木研って言います
あの、これ珈琲です」
金木くんはそう言うと珈琲を
机に置いてくれる
「これって菫香がいれた珈琲?」
途端金木くんは目を輝かせる
「飲まなくても分かるんですか!?
凄いです!!僕はまだ飲み比べてあんまりで…」
「…勘だよ、只の」
首を横に振り曖昧に笑う
一応飲んでみる
グッフォ…
あいつ…!!
わざと砂糖入れやがった
おかげで初対面の人の顔に
色々とぶちまけるところだったわ!!
「味は…どうですか?
菫香ちゃんが感想を聞きたいって言ってて」
「感想…ねぇ」
いや、これ正直に言っていいの?
もしかしたら間違えて砂糖入れてしまった
だけかもしれないし…
でも菫香だからなぁ……
凄くいい笑顔で「その顔が見たかった」
とか言われそうだしな
「……後で直接言うよ」
「菫香ちゃんもきっと喜ぶと思います!」
金木くんは凄く凄く
素敵な笑顔で返してくれた
…どっちの意味で?
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作者名:鶯難民 | 作成日時:2018年6月28日 0時