【リボーン】ドSで腹黒な私は武お兄ちゃんの義妹です！ (ページ48)

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お兄ちゃんはいつも笑っています！ページ48

しんと静まり、辺りには私しかいない。
いや、正確に言えば……もう一人。

「……森下」

情けないけど、利用するものは利用しましょう。

「お呼びかな…？」

ひょっこり天井からぶら下がる彼は、やっぱり私の真正面から登場しました。

「……師匠は、今何を……？」

「うーん、今は結構修羅場だよ。ほら」

どこからか、手のひらより大きめのモニターを私に見せる。

青い光を放つ画面の中には、しっかり師匠と

お兄ちゃん達が映り込んでいた。

「骸さんは、マフィア界の監獄を脱獄し、日本に上陸。
この１週間前に黒曜中の不良を支配した。

喧嘩の強いものから並中の生徒も襲っていたらしいね。
ちなみに、雲雀さんも昨日、サクラクラ病を利用されてノックアウト。

総合的な行動から考えて、ボンゴレ十代目の首を狙ってるらしい。

だから、沢田さん達は骸さんの討伐へ。
今は丁度、その沢田さんが新しいボンゴレに目覚めるところ。

そしておそらく、このあと必ず骸さんは憑依弾を使う」

「……と、いうことは、確実に……」

「うん。捕まる。確実に、捕まる。

……『誰か』が助けなかったら。確実にね(ﾆﾔﾘ」

下品な笑みを浮かべたあと、森下はパタンと、モニター付きの機械を閉じる。

師匠の声がまだ、頭で響いている。

『君は僕よりも綺麗だ』
『汚れてはいけない』
『ここで

さようならです』

「っ、………」

大嫌い。

私をあえて殺さず、なおかつ戦いに巻き込まないために、わざわざ至門まで呼び出して、

幻覚でお別れさせて、

あげくの果てに、『どこの“誰”でも、僕は“最後”まで君が好きでしたよ』？

”誰“だなんて、師匠はもう知ってるでしょ？

“最後”と決めつけるのですか、師匠？

「森下、『最短ルート』と『最速の移動手段』を用意しなさい」

「！！」

一瞬目を見開いて固まった森下君でしたが、すぐに下品で……妖しい笑顔が浮かぶ。

＜カタカタカタカタ……！！！＞

「……ホント、人使い荒いなぁ」

「当たり前でしょう。だって貴方は、私の……『駒』なんだから」

「………」

＜カタカタ……カタカタ…＞

「ニィ)そうだよ。オレはただの駒。だから、オレの大好きなAちゃんのために
『どんなことをしても』絶対に命令を遂行してみせる。

ほら、準備が整ったよ」

＜カチン…！＞

最後に、エンタキーを押した音が廃墟に響く。

「ストーカーのくせに。さ、行きますよ。時間がありません」

【運命の時まであと、1時間】