【リボーン】ドSで腹黒な私は武お兄ちゃんの義妹です！ (ページ38)

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お兄ちゃんは師匠より爽やかです！ページ38

「だ、大丈夫ですか！？君！！」

倒れていた少年は、骸の声でゆっくりと顔をあげた。

「Aちゃんのストーカーで、ドMな森下亮くんは大丈夫です☆！！」

「………(白い目」

骸は彼をかわいそうな目でしか見ることができない。

「何、自己紹介してんですか。ウゼェんだよ。クソムシが」

「この少年は『何』なんですか……？」

骸は、森下から目をそらした。

Aはため息をする。
そして、ダルそうにまたこっちを見た。

「それ、ストーカーです」

「は？」

「ストーカーです。

私、こっちに引っ越したときからずっとこのストーカーに付きまとわれてまして。

私は『私に関わる人の前には出てくるな』と言いつけてあります。

以来、お兄ちゃんはもちろん。先輩方は彼の存在を知りまんし、彼の姿を見たこともありません。」

「！！」
ストーカー……意外すぎるポディションにいる少年を、骸は再び見た。

傷を作る少年、頬に赤みが浮かんでいる。
とてもじゃないが、Aを嫌っているようには見えない。

「こんちは！！オレ、森下亮って言います！
これからAちゃんの師匠をやる六道骸さんっスよね！？

よろしくお願いします！！」

「はぁ……」

差し出された右手。骸は不本意ながら握手をした。

しかし、すぐにその右手を振り払った。目に警戒の色が浮かぶ。

骸は、低く鋭い声で聞いた。

「何故……僕の名前を？」

「……」

Aは、やれやれというような顔で静かに目閉じた。

森下は、振り払われた手を見たあと、無邪気な『いつもの』笑顔に戻して骸を見る。

「やだなぁ！オレはストーカーっスよ？」

そう言って、手平に握られた、黒い機械のボタンを押す。

『ｻﾞ､ｻﾞｻﾞｰ……そうと決まれば、明日から修行……始めましょうか。』
『指図するな。パイナップル』

＜ピッ！！＞

再び、ボタンを押す。

そのあと、森下はまた無邪気な笑顔を浮かべた。

骸は素早く後ろに下がって、その
『録音器を持っている少年』を睨み付ける。

少年は笑った。
「……オレは、Aちゃんが大好きだから、守ってるんです。

オレはみんなの前に姿を現せない。
だからこそ、Aちゃんの身の回りを知って守る。

相手がどんなに強くて、

エストラーネオファミリーの禁断実験経の験者で凶悪脱獄犯。そして、フゥ太君を誘拐して利用した

六道骸だったとしても…」