【リボーン】ドSで腹黒な私は武お兄ちゃんの義妹です！ (ページ1)

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私の大好きなお兄ちゃんです！ページ1

私はお兄ちゃんに隠し事をしています。
しかもただの隠し事ではないんです。
その隠し事とは

私にはドMなストーカーがいること。

「Aちゃァアアん！！！」

「うおりゃぁあ！」

奇声とも言うべき声が背後から聞こえ、私はその声の主を容赦なく背負い投げした。

そう、今あっけなく私に投げ飛ばされたこの人物こそ、そのストーカーです。

でも、問題はそのストーカーではなく、私自身のことでもあります。

お兄ちゃんに言えない、私の秘密。それは

「おはようございます、森下君。
貴方はいつまでたっても成長しない脳をお持ちで可愛そうですね。
そうだ、私がこれから貴方の髪を刈り上げて、
そのまま縄にくくりつけましょうか？
恥ずかしさで死ねますよ」

私はお兄ちゃんの性格と正反対。
腹黒ドSなんです。

もう自分でも諦めて、認めてしまったこの性格。

ごめんなさい、お兄ちゃん。
私はこのことを言う勇気がありません。

「はいはーい、頭スッキリさせましょうね～」

「いやァアア！絶妙なバランスで前髪だけ切るのやめてェエエ！！」

嗚呼、そんなこと言ってる間にまた手は動く。

思えば、このストーカーと出会いは私が殴り飛ばしたからでした。
以来、コイツは私に惚れ込みMに目覚めた……そして現在に至る。

結局私の性格は、あの頃からちっとも変わっていない。
そして、そのことをお兄ちゃんに言うことも……
この性格を直すつもりもありません。

「それにしても……遅いですね」

たしか……お兄ちゃんが迎えにきてくれるはずなんですけど……

「おーい！A～！」

「あ！お兄ちゃんっ！！」

遠くからお兄ちゃんが駆け寄ってくる。
実は今日は並盛中の入学式。私は今日から晴れて並中の1年生となったんです。

「お兄ちゃん～～！！」

＜ギュウ！＞

会うやいなや、途端に抱きつく私達。

「A、制服似合ってるぜ♪」

「ありがとう！お兄ちゃんもカッコいいよ！」

「よせよ、照れるだろ？」

歯を見せて笑うお兄ちゃんに、私の頬も次第に緩んでいった。

と、その時背後から第三者の声が聞こえた。

「おい、離れろそこのシスコンとブラコン」

この声はっ………！！

「クソ犬…ｹﾞｴﾎｯｺﾞﾎｯ……獄寺さん！」

「………今、クソ犬って言っただろ！」

「んなわけねぇだろ？Aがそんなこと言うわけねぇじゃねーか」

「そーですよ。私がそんなこと言うはずないでしょう★」

「…黒い」

「はい？何か言いました？」

「……なにも」