【リボーン】ドSで腹黒な私は武お兄ちゃんの義妹です！ (ページ41)

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お兄ちゃんは師匠よりカッコいいです！ページ41

**その頃Aさんは**

「ねぇ、Aちゃん！
ねぇってば～……ぶべはぶっ！！」

森下は、Aの顔を覗きこんだ瞬間地面へとめり込んだ。

「黙って歩きなさい。私は疲れました」

「まぁ、そりゃそうだよな～

なんたって、『初恋の人』？だしね！」

「黙れっ！！///」

「ぶがぼほっっ！！！」

こりずに上げた顔は、今度はAの鉄拳を受けることになった。

「……もう、昔の話です……
貴方、それ以上言うと殺しますよ」

「ゴ、ゴメン！ゴメン！

でも……もし、骸さんが知ったらびっくりするだろうね。
Aちゃんが………

エストラーネオファミリーボスの実の娘だって」

Aは歩く。
少し目を閉じたあと、また、嘘にまみれた目をして歩く。

「……嘘は……昔から馴れてますから」

彼女は目を閉じた時、思い出した。

『お前は、パパの一番の娘だ。
もう、お前しかいない』

彼女の目は産まれてすぐに、この緑の目、緑の髪をしていた。

そして、産まれて悲しみを知った。

産まれてから、自覚を覚えた。

誕生日には、嘘を知った。

パティー会場で愛想を知った。

他人とあって愛想を覚えた。

弱小ファミリーを見て、パパのやり方を覚えた。

幼い日、パパの悪事を知った。

自分が悪名と証されたファミリーの娘になった。

初めて屈辱を覚えた。

初めて実験の存在を知った。

初めて実験所に忍び込んだ。

パパがいた。久しぶりに見たパパの顔。
顔が縫い目だらけだった。

パパ言った。
知らない、私が知らない子に。

『君しか、いないんだ』

『パ……パ………？』

私だけに、笑って言ったパパが、
私以外の子に言った。

『初めて』悲しみを知った。

『大丈夫ですか？』
その時、初めて言われた。

初めて、泣いているところを、他人に見られた。

初めて涙をぬぐわれた。

初めて

自分以外の異色の髪を見た。