【リボーン】ドSで腹黒な私は武お兄ちゃんの義妹です！ (ページ30)

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お兄ちゃんは雲雀さんより心が広いです！ページ30

「雲雀先輩……人間として大丈夫かな」

「……(白い目」

僕も貴女のことをそういう目で見ているんですよ。

気づいていないかも知れませんが。

「とりあえず、授業はさぼって……

この子の名前でも決めましょうか…」

彼女は屋上のベンチに腰掛け、僕を正面からマジマジと見つめます。

そして、思い付いたように明るい顔をして言いました。

「よし！貴方の名前は『100万円』です！！」

「………ニャア(訳:最低ですね)」

この僕を値踏みした。

クフフフフ………、本体に戻ったらたっぷりと仕返ししましょう。

それまで我慢します

が、僕はそのいらだちを顔で全表示してしまいました。

この容れ物は本能に忠実なようですね。

「そんなに嫌そうな顔しなくてもいいじゃないですか。

わかりました。
じゃあ、『1000万円』！！」

「ニャア！(訳:却下！)」

「うーん……雲雀先輩に似てわがままですね～……

よし、『現金払い』！！」

「ニャア！！(訳:論外！！)」

猫と会話できてしまう彼女に、一瞬感心さえしてしまいました。

「まぁまぁ、ほぼ冗談ですから。ムキにならないでください」

「……(『ほぼ』？」

僕はそんなことを軽くスルーし、彼女の膝の上に飛び乗りました。

乗り心地は……まぁ、温かい……です…ね。

「……ところで、貴方はなんでこんなところにいたんです？

黒猫なんてここらじゃ浮いてますよ。
まぁ………可愛いから別に大丈夫そうですけど………

もし緑の毛とかだったら、私のみたいに変になっちゃいますからね…」

「！！！」

僕の小さな目が、驚きで見開く。
そんな僕を気にせず、彼女は続けた。

「私は、生まれたときからこの髪色で……

もう、何年も化け物扱いされた……
貴方も最初は気持ち悪く思ったでしょう？」

猫なのに、まるで……『僕』に語りかけているように、
彼女は顔をのぞきこんできた。

「ニャア……！」

そんなことない、僕だって……化け物のような右目をしています

そう言いたくても、無力な声しか口から出ない。

でも、伝えたい。

「……ん？なんですか？」

「ニャア！！」

「……ついてこいってことですか？」

「……ニャア！」

「……仕方ありませんね……だまたされたと思って、着いていきましょう」

伝えたいなら、伝えましょう。

この姿ではなく、黒曜ランドにいる……

本当の僕で。