【リボーン】ドSで腹黒な私は武お兄ちゃんの義妹です！ (ページ28)

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お兄ちゃんは雲雀先輩よりカッコいいです！ページ28

「雲雀先ァアアい！！」

風紀委員専用の応接室。
それは並盛の常識であり、禁断の部屋でもあった
が、Aは勢いよくドアを開ける。

「何。うるさいんだけど」
雲雀はトンファーには手を伸ばす。

「実はですね……なんと雲雀先輩にプレゼントがありますっ！」

Aはそう言いながら黒猫を、前にズイッと出した。

「じゃーん！雲雀に似合いそうな黒猫でーすっ！」
「………………」

その瞬間、その場の空気は固まり沈黙する。

でも、その沈黙のすぐあとに、いらだちを込めて、雲雀がトンファーをかまえだした。

「ちょっ、ちょっと！いきなり攻撃だなんて……最低にも程がありますよ！」

「……それを言うなら、朝一番に僕の仕事を邪魔してくる君の方が最低だと思うよ」

その言葉を聞き、Aはため息を吐き、勝手にソファーに座る。

「ちょっと。それは僕のソファーだよ。勝手に座らないでくれる？」

「私だってね、大嫌いな雲雀と朝から会話するなんて身の毛もよだつことですよ。
嗚呼、ホント忌まわしい」

「ちょっと。忌まわしいのは君の方だよ。
僕の話をことごとく無視するなんていい度胸してるじゃないか。

咬み殺してあげよう」

トンファーをかまえる雲雀。
その姿におびえもせず、逆にAは舌打ちをわざとらしくした。

「結構です。それより、この黒猫いくらで買っていただけますか？

私、ノラ猫を売り払うビジネスでも始めようかと思いまして。

とりあえず手始めに雲雀さんを
おとしいれようかと思います」

「……陥れる相手を間違ったようだね。さぁ、咬み殺そうか」

「オイ。『さぁ』、じゃねーよ。

まずは見てくださいよ。
このつぶらだけど、生意気な目。
そして、真っ黒で無駄に上品な体。
しかもこの子、ひとりぼっちだったんですよ！！？

モロ雲雀先輩じゃないですか！！」

「…君は遠回しに僕を侮辱していることがわかってないの？」

「いいから、いいから。
ちょっっっと猫一匹買ってもらったら、私はそれでいいので」

「それは『ちょっと』とは言わない」

雲雀は黒猫から目をそらす。

「言いますよ。私が今決めました。

そして、この猫は100万円相当の価値があります。これも私が決めました」

「ぼったくりにも程があるよ。
それに、今100万円なんて持ってるわけないでしょ」

「あ、分割払いでも結構ですよ」
「どうしても買わせたいみたいだね…

そこまで言うなら、君が飼ったらいいじゃないか」