真選組の黒ずきん【銀魂】

第16話 ページ19

私が食堂を出ると、後ろから土方さんに捕まれ、


土方 「初日から仕事をサボろうとするなんてどういうつもりだ？」


と、言われ、沖田さんに聞きに行くことは出来なかった。


そして土方さんと土方さんに連れられた私は副長室へと向かった。


副長室を土方さんが開くと、墨の匂いと煙草の匂いがした。


中を見ると…


A「どうしたらこんなに紙が集まるんですか？」


とんでもない量の紙がある。私の元の世界にいたら地球温暖化の原因の1つとなるだろう。


土方「部下がサボるとこうなる。」


どうやら、真選組には全然働かない人たちがいるらしい。


A「私は何をしたらいいんですか？全部やれって言われても困りますけど。」


私にこれをやらせて土方さんだけどこかに遊びに行くとかそんなことを言ってきたら、私はすぐそばにある紙の塊を土方さんに投げるつもりだ。


土方「初心者に仕事を全部任せるほど俺はバカじゃない。全部任せて全て間違えられた時の方が困る。」


よかった。多分近くにある紙の塊を持ち上げたら、それだけで骨折しそうだったからである。


A「じゃあ私は何をすればいいんですか？」


全部やらなくていいということは分かったけれど結局のところ何をしたらいいのか分からない。


土方「今から俺が目を通した書類にハンコを押す。それだけだ。

終わったら自由に屯所内を回っていてもいい。」


と、言うことで、私はハンコを押すことになった。


副長室には紙をめくるパラパラという音とハンコを押すドンという音しかなっていない。


つまり、私たちは無言で仕事をしているわけである。


書類を見ると至る所に器物損壊、賠償金などの文字がある。その隣に人の名前が書かれていたが、40％くらいは沖田さんである。


きっと攘夷志士を捕まえるために器物損壊をしているに違いない。


そんなことを考えているが、さっきから土方さんが煙草を吸っている。


こんな密室で煙草を吸っているので、とても臭い。


A「土方さん、煙草が臭いです。あと、泣きたくなるので、やめて頂けませんか？

前の世界で死んだ私の父親が煙草を吸っていたものですから、父親を思い出してしまって…」


土方「煙草が無いと仕事に集中できないから無理だ。」


めちゃくちゃ冷たい反応をされた。私の父親のことに触れないのは、果たして、面倒臭いからなのか、優しさなのか…


そこで、私はある提案を持ち出した。

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