貴方の専属「圧倒的モブ顔店員」です。 【2j3j】

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ローレンさんはトーク上手、

それはこの1年間で何度も感じたことだ。

トーク上手で面白い人、その上格好良いと来たら文句の言いようがない

女性の好みを除けば、だが。




食べ終わった後のパピコを引き続き加えていると

「そ、そういやさぁ〜」と声がかかる

隣で歩いている彼の顔を見上げると

何故かモジモジしていた、なんだ？トイレか？





「あー、･･･俺らあんま互いのこと知らない･･･感じ、ﾃﾞｽﾖﾈ」




『ええ、そうですね』




「俺ら、未来の夫婦やし･･･やっぱそろそろ進んでもいいのかなーって」




『聞き捨てならない言葉が聞こえましたね』





未来の夫婦なんて聞いたことないよ。

まず彼女でもねえよ！顔面偏差値の差考えろ！！

やばい、冷静が取り柄の私が取り乱してしまった。




だが思い返してみれば、1年もああいうやり取りをしていたのに

お互いに名前しか知らないなんておかしな話か？

いや、お客さんと店の店員ってそういうもんじゃない？と思うが･･･

まぁいいか、と歩きながら彼に提案をする。





『質問タイムでもします？』




「！！！好きな人！！」




『大人しい人です』




「･･････」




『分かりやすく無言にならないでください』





冗談ですよ、と告げれば

もーーう！！と にへにへと頬を緩める彼

すごく単純で分かりやすい人だなぁ。





「フツーに好きな食べ物知りたい！」




『美味しいものです』




「それは皆そｯ！」




『うーん、いくら丼が好きです』





高級品なのであまり食べないんですけど、と

隣にいる彼の顔を覗き込めば

なんとも微妙な顔をしていた。




『･･･あまり、好きじゃないんですね』




「俺はね？俺は、俺はよ？？」




『意外です、嫌いなものなんてないのかと思った』




「イクラだめだねー、ウニとかもあんま好かんなぁ」







イクラ一緒に食べれんね、と残念そうな顔をするけど

私は別にイクラじゃなくても良いよ。


貴方がこうして異世界に来てくれてるんだし、

貴方が食べたいものを食べに行こう。




なんて、絶対言わないけど。

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