貴方の専属「圧倒的モブ顔店員」です。 【2j3j】

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好き


さりげなく面白いことを言うところが好き

垢抜け目的で茶髪に変えたのが好き

俺とは違う真っ黒な目が好き

気づいたら無表情になってるのが好き

家族の話を自慢気に話すところが好き

たまに見せる笑顔が可愛くて好き



好き、好き、大好き、ちょー好き

スラム街出身の俺でもいいの？

歳も取らないし、警備隊の仕事でいつまで生きるか分からないけどいいの？

こんな俺が隣にいていいの？

なんでそんなに優しいの、なんでそんな暖かいの？

頑張ってるって、誇りに思っていいって

どうしてそんなこと言ってくれるの？

なんで、なんで、

どうして


すき、すき、好き好き好き好き好き







「ｯ･･ｳｯ゛･･･ん？」




『あ、起きましたか？おはようございます』




「え、おれ、寝てた･･･？」




はい、それはもうぐっすり。

安心しきったような顔でこちらを見る彼女から

視線を外し時計を見ると20時を過ぎていて

3時間近く眠っていたことに気づいた。

色々なことを告白して疲れたのか、今まで満足に取れなかった睡眠がとれたのか

身体は一度伸びをするとスっと落ち着き楽になった。

顔は少し熱いが頭痛も無ければ体の痛みもない。




『身体はどうですか？楽になりました？』




「すっかり。マージで看病のおかげ」




『そうですか、それはよかった』




「･･･ごめんね、色々と」




また、謝っちゃった


俺が謝ると、彼女は大袈裟に首を傾げて

何のことですか？って躱す。

彼女はさっきのこと、何とも思ってない

俺がスラム街出身で、歳が止まってるから何だ？って話。

俺がどうか嫌われませんように、と言った大告白は

彼女にとっては「そんなこと」レベルの話だったみたい。





「あーーー、その･･･これからも、友達でいま、せんか？」




『はい、そのつもりです』




「･････、その、これからも好きでいていい？」




『？はい、ありがとうございます？？？』




許可制なんですか？それ


ボソッと呟く彼女に「ははー」と大袈裟に苦笑いした。

異世界人で、スラム街出身で、歳も止まる変な男にもっと態度を変えると思っていた。

ドン引きしたり、気持ち悪いって思ったり、近寄らないでって言われたりするのかと思った






そんなこと思う子じゃないって


分かってたのに。

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