きゅうじゅうはち。 ページ2
「なるほど…つまり、あの時のお前は、幻覚のようなものを見ていた…という事か。
なんや、感染症にそんな症状があるんか…？」
恐らくだがある。ここにたどり着いた1回目の時は、幹部の皆や国民たちが皆半狂乱になりながら死んでいったのを見たからな
まさか、自分がそれと同じようになってしまうとは。今までそれが無かったのは運がよかったのか。てっきり俺はかからないもんだと油断していた
こんな事なら、薬をもう一本作っておくべきだっ…た…？
…っ！一つ大事なことを忘れていた！
『薬！なんで間に合ったんだ！？あれの完成には、まだあと少しだけ時間がかかったはず…』
「…あぁ。それならオスマン用にとっておいたやつを使ったゾ。オスマンは外交に行っていたお陰か症状がまだほとんど出ていなかったからな」
そんなことか、と事もなげに答えるグルッペンに、思わずポロリと本音がこぼれ落ちた
『……な…で、そ…まで…』
「？すまん、良く聞こえなかった」
『なんで…っ！どうしてそこまでして俺を助けたんだ？！仲間じゃないのに…！しかも俺はグルッペンを攻撃して、挙句の果てにショッピに怪我まで負わせたんだぞ！？どうして…！？』
そこまで言って言葉を止め、恐る恐るグルッペンの顔を見ると、口を少しだけ開きポカン…としていた
ここでそんな表情をしているとは予想外で、眉をひそめていると、突然グルッペンが笑い出した
「…ぷ…く…ぶわっはっはっはwww！！！」
いつものゲスい笑いではなく、心底おかしい。という風に笑っているのを見るのは久々かもしれない
俺が頭の上にひたすらはてなを浮かべていると、視線に気づいたグルッペンがそこまで笑っている理由を教えてくれた
「ww…ふぅ…wいやなに、そんな事普段からやっている奴らがここには約数名ほどおるやんけwと、思ってしまっただけだ…w」
…言われてみれば。
そう。他の軍には絶対ないであろう内ゲバなるものが我々軍には存在する
時にはグルッペンまで巻き込まれる事もあるくらいだから、幹部たちや巻き添えを食らった一般兵たちが医務室送りにされているのは珍しくない
「それに…Aはもう仲間やしな！！」
『はっ？…俺はまだ戻るつもりは…』
思わず素っ頓狂な声をあげた。しかも冷静に考えて、幹部を1人傷つけた奴を仲間にしたいと思う人の方が少ないだろう
「…悪いと思ってるなら」
『え…？』
「悪かったと思っているのなら、戻ってこい」
『……』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 493人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
U - rpが来て主さんがwrwrdに再熱...というかこの界隈を思い出してくれたらなぁっと思い帰ってきました。もうこの作品も2年経ちますね、気が向いたら続編を書いてくれたら幸いです (4月8日 16時) (
レス) id: 2a32fc0009 (このIDを非表示/違反報告)
海老天2(プロフ) - 久しぶりですね、wrwrdに再燃したのでまた何周も見させていただいてます。もう何周見たのでしょうか…数え切れません。完結してしまったんだなと思うと少し辛いですが、この作品が残っているだけで私は嬉しいです。どうか作品を書いている主様が元気でありますように (12月20日 0時) (レス) id: 33cb616463 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - まじ好きです。ぜひ更新していただきたい。 (12月9日 10時) (レス) @page50 id: c8a05a8ee5 (このIDを非表示/違反報告)
アジフライ - もう20周目は行ったのではないでしょうか…もう界隈から離れてしまったのかもしれませんが、作品を消さないでくれてありがとうございます。いつかまた、気が向いた時にでも更新していただきたいです…私がこの界隈を離れても、この作品は読み続けると思いますので… (10月31日 12時) (レス) @page50 id: 0a174f529f (このIDを非表示/違反報告)
U - 停止してからも読まれ続けているのも珍しいですよね。各有私もそのひとりなのですが....作者様の心身ともに健康を祈ってます。今7週目ﾃﾞｽ((ﾎﾞｿｯ… (10月30日 22時) (レス) id: 3d178da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：山田。 | 作成日時：2022年7月26日 3時
