教師統括と物騒リーチ ページ24
sideジェイド
フロイドが医務室に運ばれた。そう学園長からの連絡を受け、アズールより先に医務室へと向かう。フロイドは暇をしているか、先生方に文句を言っているか……何方かだろうと思い医務室の扉を開けるが、僕の予想は大いに外れる
フロイド「ジェイド…」
「タイミングが悪かったですか?」
フロイド「すっげぇ最悪だよ」
ベッドに座るフロイドと…そしてそれと向かい合うように椅子に座り此方に背を向けている見知らぬ者。着用している服はこの学園のものではなく、何よりその頭にはA君と似た2本の角が生えていた
「その方はフロイドのお知り合いですか?」
フロイド「んな訳ねぇじゃん!いきなり鏡から出てきたの!」
「冗談で言ったのに…シクシク」
フロイド「泣き真似うぜぇ」
「本気で泣きますよ?」
??「へぇ、フロイド君にジェイド君っていうんだね」
緊張を解いてあげようと態と巫山戯て会話をしていた時、それまで黙っていた者が声をあげる。相変わらずに視線はフロイドに向けたまま此方を振り返る事もなく…静かに、けれど愉しそうに、僕とフロイドの名を口にした
「…貴方は何方様ですか?」
??「ダリ先生、とでも言っておこうかな。フロイド君にも説明したけど…Aを迎えに来ただけの先生だよ」
「…A君を?…迎えに?」
で、あるとするならば…もしこの男の言っている事が事実なのだとしたならば、彼もまた悪魔なのだろう
ダリ「そう、迎えに来た。あの子を返してくれないか」
問い返すとダリ先生と名乗った男は初めて此方を振り返る。明るい声色とは裏腹にその表情は笑っていなかった。なるほど…道理で、あのフロイドが大人しくしている訳だ
「…それは出来ません」
ダリ「何故?」
「当然でしょう…貴方が彼の知り合いだという証拠はない。現時点での貴方はただの不審者ですよ」
至極当然の答えを返せば男はニィと口の端を吊り上げ、けれどすぐに片手で口元を覆い隠す
ダリ「ははっ、なるほど、一理ある…というかそれはご最も。うん、そうだね……でも、それを言うならキミ達もだよ。僕達からすればキミ達もまた不審者だ。魔界からあの子を攫った、ね」
椅子から腰をあげた彼は入口に立つ僕とベッドに座るフロイドの両方を視界に捉えられる位置に移動する。胸ポケットにあるマジカルペンに手を伸ばせないのは…彼が放つ圧に気圧されているからだろう
ダリ「大人しく返して欲しいんだけどなぁ」
そう言って此方を見たその瞳には欲が渦巻いている。なるほど…この男…ダリと名乗ったこの悪魔は、どうやらA君を教師として迎えに来た訳ではないらしい
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(^^) - てぇてぇ (3月30日 4時) (レス) @page36 id: 4e37b35646 (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 夜宵依さん» コメントありがとうございます!教師陣がかっこいいと言って頂けて嬉しいです…!是非ぜひ、ツイステの方も面白いので見てみてください! (9月3日 23時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - ヴァターシさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けるととても嬉しいです!更新頑張ります (9月3日 23時) (レス) @page30 id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵依 - 教師陣かっこよすぎます……!!ツイステは見たこと無かったのですがこの作品をきっかけに見てみようかな、と思いました(*^^*) (8月24日 22時) (レス) @page30 id: 8ca662a052 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァターシ - イフリート先生やダリ先生、オペラ先生がかっこよかったです。これからの更新頑張ってくださいね (8月7日 19時) (レス) @page30 id: 60d9cbf677 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風船ガム | 作成日時:2023年4月20日 22時