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37 Children. ページ37

私は、各地に散った3人に、
勉学と幻術の指導をしている。
まだまだ幼いのにも関わらず、
3人の違いは顕著に現れている。
ヴァリテ様は、勉学も幻術も
平均以上の成績だ。

リュウ様は、まずは言葉を教えなければ
ならなかった。
しかし、幻術にはもっとも長け、
大抵のものになら化けることができた。
しかし、持続性がなく、
まだまだ訓練が必要そうだ。

マリ様は、勉学は得意だが、
そもそも幻術の適性がない。
そのため、もっとも見た目が獣に近く、
人間界でやっていけるか分からない。
本人は、
森でひっそりと暮らしておこうと思う
と言っていた。
そして、
いつになったらお家に帰れるの、とも。
私は、そう言われても、
曖昧に笑うことしかできない。
いつか帰れると言って期待を持たせる
わけにもいかないが、
もう帰れないとこの歳の子供に
言うのも酷だ。
私は、そうですね、いつになりますかね、
とばかり言っている。

ヴァリテ様は、勉学や幻術の他に、
護身術を教えてほしいと言った。
暗殺者を志しているためだろうか。
誉められた夢ではないが、
こんな幼少期で夢を持てるのは
良いことだと思う。
それに、幼いころに持った夢を
頑として変えず、
叶えるような人はそうそういない。
その時はまたそれについて
教えればいいだけの話だ。

ヴァリテ様は飲み込みが早く、
護身術の基本もすぐにマスターした。
しかし、どうも応用が苦手なようで、
四苦八苦している。
きっと大丈夫だろう。
彼は努力家なのだから。

リュウ様は、
次第に言葉を覚え始めた。
さすがに幼すぎて普通に生活させるのは
難しいため、
若様とルナード様が過ごした
古屋敷に護衛をつけて生活している。
彼もある程度言葉を教えたりしているらしく、
リュウ様が可愛くて
仕方がないという様子だった。

3人が育っていくのは、とても喜ばしいことだ。
しかし、それは若様との別れが
近づくことを意味している。
できれば、皆様がこのままでいて欲しい。
身勝手な私の願いが、
叶うことはきっとないだろう。

38 Little killer.→←36 I am not going to say a naive.


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設定タグ:シリアス , ペケーニョ・デレーチョシリーズ , アップルパイ   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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作者名:クインテット | 作成日時:2016年7月7日 22時

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