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使 _ I ページ1

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「おい、梶井。お前に頼みがある」



ポートマフィア、研究室で史上最高の檸檬爆弾の発明をしていた梶井基次郎に、上司の中原中也がやってきた。



「なんですか、中原幹部」

梶井は他の者なら発明中は手を止めない、否、反応すらしないが、相手が上司なので中原の方へ振り返る。



梶井の執務机(発明机)の上には数十個の檸檬爆弾。

どれも本物そっくりで、ピンを抜いて渡せば見間違えるほどだった。



「新入りにこの世界(裏社会)の常識っつーもんを教えてやってくれねぇか?」

お願いだ、と両手を合わせる中原。



こんな中原を初めて見たと驚く梶井であったが、もっと驚くことがあった。



「良いですけど、なんで僕なんですか?」


「ん?……そりゃ、暇そうだったからだ」



この後、梶井は中原の執務机に檸檬を置いておいた。



* * *



「新入りの高峰(たかみね)Aです。よろしくお願いします」

長椅子に座る高峰Aは深々とお辞儀をした。


「僕は梶井。君、職場選び、間違えたんじゃないの?」

梶井はそんな礼儀正しきAに云う。



梶井がそう云うのにも無理はない。


この長椅子___と云っても休憩室の___がある所に来るまでに彼女は何人の人を助けただろうか。


梶井の檸檬爆弾を見て、『檸檬に針が刺さってますよ、あの、可哀想なので取っても宜しいですか?』と梶井に檸檬爆弾を向けながら云った。

それを取ったら、君の顔面が半分なくなるよ、とは梶井は云わなかった。

ただ優しく、『その檸檬は針を刺して食べる物なんだよ』と云っただけだ。

『ああ、そうなんですね。知りませんでした。ありがとうございます』と彼女の言葉に梶井は少し胸が痛くなった。


エレベーターでは最後まで開くボタンを押し、皆が出るのを待っていたり。

ネクタイが曲がっている黒服のネクタイを直してあげたり。


そんなマフィア(裏社会)の中では奇行と呼ばれる行為を繰り返し行った。



「それでなんだけど、高峰はどうしてマフィアに入ろうと思ったんだい」

梶井は思いきって訊いた。



否、訊く前提でここまで来たんだが。



「えと、人助けがしたくてですね」

少し赤くなった頬をかくA。


「マフィア辞めた方がいいよ」

ゴーグル眼鏡の下から死んだ眼をして云う梶井。



ごもっともである。




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っ _ II→



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チョコレートソース(プロフ) - 梶井さん大好きなのでありがとうございます!(´▽`)続き待ってます! (2021年7月18日 7時) (レス) id: a8c1fc5263 (このIDを非表示/違反報告)
匿名檸檬 - 好きですありがとうです。(語彙力なくてすみません…) (2021年7月15日 1時) (レス) id: 1cfe5e17d7 (このIDを非表示/違反報告)
流琉 - 梶井さんのは少ないのでありがたいです! (2021年7月10日 0時) (レス) id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:遠藤氏 | 作成日時:2021年3月14日 21時

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