澤村＊主将 ページ19
·
・澤村大地のやきもち
・リクエストは紫様より
……………
「ありがとうございました！」
「またいつでも相談してね」
頭を下げた私に、優しく声を掛けてくれる清水先輩
その天使級の微笑みに目を奪われながら、もう一度お礼を言うけれど、内心はまだ悩みが晴れてなくて
それが伝わったのか、清水先輩は私と覗き込んで小さく目尻を下げた
「そんなに思い悩まなくても」
「で、でも……」
「何も心配することないと思うよ」
「何が心配だって？」
ひえっ、と間抜けな声が出た
清水先輩との会話に割って入ってきた声が、ちょうど私の後ろから飛んできたからだ
この声は、間違いなく
「だ、だ、大地さん……！」
「二人がひそひそ話してるから気になってさ」
振り返ればすぐそこに、真っ黒なジャージを着た大地さんの姿があった
聞いちゃダメなやつだったか、って少し困った風に言う大地さんに
私は赤くなったら良いのか、青くなったら良いのか
「い、今の会話、いつから聞いてました！？」
「いや、今さっきだよ」
「ほんとにほんとですか！？」
「ただ、Aが思い詰めた顔してる気がして」
あーもう、そういうとこ、ずるい
そんな爽やかな感じで、サラッとそんな気遣いを見せてくるなんて、人が出来すぎてる
そんな大地さんが好きだけど、好きだけどさ
「あの、大したことじゃないので！」
「そっか、なら良いんだけど」
「……大地さん？」
ふと、大地さんの表情が変わったように見えたのは気のせいじゃなかった
何ていうか、ちょっぴり困ったような顔で
ふわりと私の頭の上に手を置いて
「主将の俺にも少しは頼ってくれると嬉しいかな」
この瞬間、私は呼吸するのを忘れかけて、心臓だけがうるさくて、何だか目が潤んだりもしちゃって
大地さんの大きな手に撫でられながら、にやけそうになる口でボソッと聞いてみた
「それってやきもち、ですか…？」
「あー…まあ、そうとも言う」
この返事を聞く限り、確かに清水先輩の言う通り、心配しすぎだったかもしれない
ていうかいつの間にやら、ちゃっかり清水先輩いなくなってるし
「えっと…実は…大地さんのことを相談してて…」
「何だ、俺のことなら俺に聞きなさいよ」
「出来たら苦労しないです…」
項垂れる私を相変わらず撫でる大地さん
「ま、清水に妬くくらいには好きだから、そこは心配いらないよ」
ああ、やっぱり好きだなあ
·
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 824人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花姫~Hanahime~ - 京谷賢太郎が夢主は岩泉君と付き合っていると思っているという勘違いでヤキモチしているのをリクエストをお願いします (2022年10月22日 23時) (
レス) id: 0be6243c60 (このIDを非表示/違反報告)
にあ - 尊すぎて尊い結婚したい (2020年10月17日 16時) (レス) id: 7db8325854 (このIDを非表示/違反報告)
すずな - マッキーが可愛すぎる件について (2020年1月12日 21時) (レス) id: e6917f59b8 (このIDを非表示/違反報告)
アニネコ - こんばんは。リクエストですけど、牛島さんで床ドンと天童さんで壁ドンと牛島さんと及川さんでダブル壁ドンお願いします!! (2019年6月16日 23時) (レス) id: 4f283aba3e (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - もう皆の嫉妬めっちゃ可愛いです！！あと、リクエストなんですけど牛島さんとかで無意識に嫉妬とかどうですかね？ (2019年5月30日 19時) (レス) id: 45f25e106d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
