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私の、大切な友達の谷橋花子が私達がいるべき場所へと旅立ってしまった後、20分程歩けば着く屯所までの道のりを1時間以上掛けて戻った。
そして、私が勝手に自室としていた、ついさっきまで花子ちゃんと過ごした部屋に向かう途中に土方さんと出くわした。
「……花子ちゃん、行っちゃいました。」
思わず口から出た言葉。
いつも朝飯と夕飯を渋々ながらも二人分持って来てくれていたのだ。
花子ちゃんの事を見る事が出来なくても、いずれ言わなければならなかった事だ。
そして、いざ口に出してみると改めて辛い。
「…そうか。」
そう一言残して、土方さんは私の部屋とは反対の方向へと再び歩き出した。
私も自分の部屋に足を踏み入れる。
そこには、数日間しか共に過ごさなかったものの、花子ちゃんとの思い出が詰まっている。
彼女が持ってきて、置いていってしまった荷物、二人で摘んで飾っていた花、二人で撮ったけれど、結局何も写らなかった写真…
「なんだ、折角花子ちゃんが来て抜け出せたと思ったのに、結局シリアスな感じに逆戻りじゃん。」
そうボヤいた私は、思い出の品々を片付けながら、ある事を思い出した。
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どなるどべーせん。 - 鈴巴さん» 感想とご指摘ありがとうございます! (2018年5月1日 18時) (レス) id: 25df833d76 (このIDを非表示/違反報告)
鈴巴 - 面白かったです!あと、32話の合掌が合唱になってましたよ!更新頑張って下さい!(^▽^)/ (2018年4月13日 22時) (レス) id: ad3d79f394 (このIDを非表示/違反報告)
どなるどべーせん。 - シヴィルさん» ありがとうございます!ゆっくりではあるものの、いずれ完結させたいと思っているので、これからもよろしくおねがいします! (2018年3月27日 22時) (レス) id: 25df833d76 (このIDを非表示/違反報告)
シヴィル(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新ぜひ続けてください! (2018年3月27日 16時) (レス) id: 5703f71a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どなるどべーせん。 | 作成日時:2018年1月5日 0時