50話 電光石火 ページ2
A side
あれから結局
俺はまだ村の外にいた
あの後アイツがどうなったのかは知らない
でも、あの様子じゃきっと村の方に行くだろう
何もなければいいのだが……
そんなことを考えていたら
髪の毛に何か当たる感触が
頭に手を置いて降ってきたモノを確かめる
コレは…
『…雨？』
つられるようにして上を見上げれば
先程の青空からは一変して
灰色に染まる空があった
『もうそんな時期か…』
確かに今は雨の季節だ
それから…
心の内に呼応するように
どこかでゴロゴロと轟く音が聞こえた
白く光る空をぼんやりと眺めながら
俺は思い出していた
『雷か……』
黒い空に覆われた時
空から地面へと一直線に伸びる光
ざぁざぁと降り注ぐ雨
悪くなる視界
＿＿＿
『……急ご』
雨と雷が伴えば
森ん中は霧でたちまち真っ白になっちまう
昼間とは打って変わって不気味さの増した森を
雨の匂いを感じながら
少し早足で戻った
＿＿＿＿＿＿
千空 side
千空｢超速攻で準備する！文字通りの、"電光石火"だ！｣
なっちまったもんはしょうがねェ
1っミリも準備なんかしてねェけど
このチャンスを逃す訳にはいかない
銅を速攻で溶かし
スイカに頼んでいた漆を鉄の棒に塗りたくる
漆は絶縁体性能が高い
銅線もといコイルと、磁石となる鉄の棒との間に
漆を塗ることで
上手いこと磁場が出来上がる
その内に村に続く橋の板を取り外した
銀狼｢わぁ？！どうすんのぉ、橋の板？！｣
コハクに頼み掘った板の溝に、
先程の銅を流し入れる
それが固まりゃ銅線の完成だ
出来た銅線を、漆を塗った鉄の棒に巻き付けていく
すると、クロムが突然叫び出した
クロム｢やべー、マグマだ！｣
クロムの視線を辿ると
こちらに向かってくる大柄な男と他の2人が
橋を渡ってきているところだった
コハク｢話の通じる男ではない！闘いは避けられんぞ！｣
千空｢今村と全面戦争したら詰みじゃねェか…！｣
今ここで雷を逃せば
次はいつになるか分かんねェ
かといって今ここで闘えば
マンパワーゲットは今よりずっと困難になる
そもそも相手がどれくらいの強さなのか分かんねェ
闘ったとしても勝てなきゃ意味がねェんだ
超速攻で打開策を練っていれば
視界の隅でアイツが動いた
51話 メンタリストの腕前→←49話 人は矛盾を言う生き物だから
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雨迷(プロフ) - この作品大好きです！これからも応援してます！ (2022年5月14日 12時) (
レス) id: 78a4c6a909 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 教えて頂きありがとうございます！そういう事だったんですね…早く読めるの楽しみにしています。 (2022年5月13日 20時) (レス) id: a78013dc1d (このIDを非表示/違反報告)
脅威のセラフ@wrwrdファン(プロフ) - 桜花さん» おそらく、下書きをしてそれを非公開として保存しているのだと思いますよ♪ (2022年5月13日 20時) (レス) id: 602d714d2e (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - [更新されました]ってなってて、物凄く読みたいのに見れないのってWi-Fiとかが悪いからなんですかね…。ホントいつもいつも「いつ更新されるかなー」ってとても楽しみにしているんですけど…なんか知っている事があったら教えて欲しいです。 (2022年5月13日 20時) (レス) id: a78013dc1d (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 狂犬君が一体過去に何をしたのかめめめめちゃんこ気になる〜！！ (2022年5月2日 1時) (レス) @page9 id: 9db3f9f6b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨宮夜空 x他1人 | 作成日時：2022年4月22日 19時
