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『――だ、太宰君、私もう、帰るからっ…』
息切れ切れ、辛うじて働いた理性で、目の前の薄い胸板を押すと簡単に離れた彼
「帰さないよ」
『なんで…』
「何の為に一週間も欠席したと思ってるの？」
『知らないよそんなの…』
下を向いて云うと、顎を掴んで持ち上げられて、否応無く又交わった視線
深い茶がかった其の瞳に吸い込まれそうになるのを、ぐっと耐える
「――まあ佳いよ、おいで」
するりと掴まれた腕を引かれて、部屋の中へ
『だ、太宰君、離して』
「だーめ、私が教えてあげるよ」
『何を…』
相変わらず強く拒めない自分に、ほとほと呆れ乍ら気持ちばかりの抵抗を試みるも成せない
生活感の無いリビングに入った所で、足を止めた彼が振り返った
「�� 家庭訪問 �瓩世蹐Α�」
『そ、そうだけど』
ここで一つ、もやりと何かが引っ掛かった
見上げると、「ん？」と首を傾げる太宰君
学校をさぼりがちな彼だからして、こうして家庭訪問に来る先生は今迄にも何人か居ただろう
『……他の先生にも、同じ事してるの？』
「してたら駄目なの？」
『だ、駄目だよ！』
云って、はっとした
笑みを濃くした彼から、視線を逸らす
『せ、生徒が先生にこんな事しちゃ、駄目でしょ』
「ふふ、そうだね」
自分の事は棚に上げて、何を偉そうに注意してるのだろうか
小さく溜め息を吐いた私に太宰君は、「だから秘密だよ」と、人差し指を立てて口に当てた
『私は、もう実習終わるから…先生には、ならないって決め＿＿＿ 』
云い掛けた私に、又唇を落とす彼
「――立派な教師になって、又家庭訪問に来てよ」
―――嗚呼、もう…
「ね、先生」
.
【作者より】
まさかの夢主さん先生設定という変化球にしましたが、リクエストの後輩設定はまた後日更新致します。
太宰君に先生って呼ばれたい人生やった…
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柏餅 - 神すぎます！ (1月5日 7時) (
レス) @page27 id: c21f6abdfc (このIDを非表示/違反報告)
へっぽこ狸 - いつも読ませてもらっています！りくえすとなんですがよろしいでしょうか？「最高機密の恋」で夢主がモブに頭を攻撃されて気絶するというシーンがありますが、その時のフョードルさんサイドの話が読みたいです！ (2018年8月3日 17時) (レス) id: 9bbf31437e (このIDを非表示/違反報告)
futureblue�鏡�(プロフ) - 表現や言葉のセンスが本当に素敵で尊敬します!第1段から一気に読み返してしまいました｡いつも楽しみにしています｡頑張ってください!ゆっくりでも待ってます｡ (2018年7月21日 14時) (レス) id: 5dfeb6ba3e (このIDを非表示/違反報告)
5ま - ドストさんと澁澤さんのお話が欲しいです .. ！ シチュはお任せします ！ (2018年7月13日 23時) (レス) id: 698d6e01ac (このIDを非表示/違反報告)
菜畑 - 猟犬の末広さんでリクエストお願いします。夢主は探偵社員で。 (2018年7月12日 21時) (携帯から) (レス) id: 28273e2d77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お餅
| 作成日時：2018年7月3日 10時
