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ーー…
『――A、傘は？』
昇降口でうろうろとさまよってるAに声を掛けた。すぐにギクリと反応し、どこか拗ねた様に俺を睨む。
『……朝降ってなかったもん』
『忘れたんだ？ 馬鹿だねぇ』
『はぁ？ そーいうカルマは持ってんの？』
『俺は準備良いから持ってまーす』
ドヤ顔で折りたたみの傘を取り出せばムカつく！ と返ってきた。ずっと下駄箱に置いてた傘だけど、役に立ちそうで良かったと安心する。
ジト目のAに入れてあげようかと聞くと首を横に振った。
『……ムカつくからいい。委員長に入れてもらう』
『俺以外の男と帰ったら次の日どうなるか分かってるの？』
『軽く脅迫じゃねぇか！ くそｯ！ ちゃんとエスコートしろよ!?』
『Aがエスコートされるような女性だったらね』
『頑張って淑女目指すね』
『一生無理だって』
二人で何時も通りの会話をしながら帰途に着く。濡れるよ。と言いながら肩に手を回した。明白に動揺するAが可愛い。
『……狭いよ。もっとそっち行って』
『Aがもっとこっち来れば？』
『……』
どう返すつもりなのかなと頬を緩ませ彼女を見下ろした。思案顔をしたAは渋々と言う雰囲気を醸し出しながら俺の腕にくっつく。
『……屈辱だ……。雨なんて嫌い……』
『ハイハイ。俺は雨嫌いじゃないけどね。A可愛いし』
『私は嫌い。眠いし、空はどんよりしてるし、濡れるのにこんな事しなくちゃいけないしで無理』
ブツブツと文句は言われるが離れないAを見てほっこりする。素直じゃないなぁって。
傘があると視界は狭まり、いつもと見えるものが違ってくる。Aとの身長差も考え若干下を向いて歩く。それは周りの人間も一緒の様で、俺以外の人も視線が上がらない。
周りの視線があまり刺さらない。
この天候、俺はそこまで嫌いじゃない。
なんて、思ってた俺は、きっとAに馬鹿！ と怒られるんだろう。
事実、俺は馬鹿だったと思う。
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葵(プロフ) - 浅野月愛さん» こちらでもコメントありがとうございます……！ 凄い大胆な盗作宣言頂き光栄ですw勿論読者さん達を信じているので、そんな事はないと分かってます笑 これからも宜しくお願いします。 (2019年1月27日 23時) (
レス) id: eeb8e01c6f (このIDを非表示/違反報告)
浅野月愛 - 七夕伝説が盗作したいくらい好き！あ、いや盗作したいけどしませんよ！？ (2019年1月27日 21時) (レス) id: e6ca85b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - ゆうゆうさん» ありがとうございます！そう言って貰えて光栄です！現在Par11まで公開しております。徐々に公開予定なのでお待ちして頂ければ幸いです。頑張らせて頂きます！ (2017年11月18日 21時) (レス) id: 98185949ce (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - アヤさん» 長いよ。え？なにそれ嫌だ…。あー、リンって可愛いね。スラリん(仮)だから略称にするね！やだ！スラリん(仮)でいいの！太郎は嫌！ (2017年11月18日 21時) (レス) id: 98185949ce (このIDを非表示/違反報告)
ゆうゆう(プロフ) - とても面白いです！パスワードがかかっている部分も読んでみたいです。頑張ってくださいね！ (2017年11月18日 19時) (レス) id: 4e7930216c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵
| 作者ホームページ：https://twitter.com/uranai_aoi/status/929368202894721025
作成日時：2017年6月6日 18時
