【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!Side Story -２-

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　パズルのピースが埋まらなくてイライラする。早くピースを求めるとカルマが言いにくそうに口を開いた。


「彦星様に何て言われたんだっけ？」

「…………自分は本当の彦星じゃない。私が本当に好きなのも自分じゃない。私の一番が叶って欲しい……って」

「その話聞いてなんとも思わなかったの？」

「悲しかったから、こうしてアンタに話したんでしょうが」

「そうじゃなくて、」


　毎回の事ながら微妙に話が噛み合わない。と言うより、根本的な何かが私とカルマが違うのだろう。普段話すぶんには気にしないが、こういう場面に直撃するとついイラッとしてしまう。


「いい？ 今までの話整理するよ？
　俺とAが出会ったのは二年前。理由は勝手に婚約者を決められたから。Aと彦星と名乗る男が出会ったのも二年前。偶然にもAはその男を気に入ったのに一年に一回しか会う事を許されなかった。俺とは毎日の様に会っていたのに」


　カルマが淡々と話をまとめる。そうやって分かりやすくまとめられると頭の中のパズルは嫌でも埋まっていく。


「男と会う事が許されなかった訳でもないんだよ？ じゃあ何で偽物の彦星様とは一年に一回なのか、考えた事ある？」

「……」


　カルマの射抜く様な視線が痛い。思わず顔を背ける。それでも彼の声は降ってくるし、私の鈍い思考も止まらない。


「神様はAにだけは隠しておきたかったんだよ。バレない様にしたかった。そりゃあ大口叩いちゃったんだからね」

「……ッ、カルマもういい……もう良いよ……それ以上は……――」





「――……俺が、本当の彦星だったって」

「ッ……！」

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