【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!Side Story

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　俺の隣でAはカフェオレを啜りながら呟く。


「こう言うのって……誰が悪いとかないんだよね……」

「え？」

「……人だし、カルマが心移りするのも、相手の子と私がカルマを好きなのも、仕方無い事じゃん？ 誰かを責めるのって違うよね……」


　なのに、何でこんなムカつくって言うか……モヤってしたり、悲しくなったりすんのかな……。と困った様に笑うA。…………あの、Aサン。それ世間一般で言う嫉妬ってやつじゃ……。教えてあげようかと思うが、自分で気付かせる方が良いと思った俺は黙って相槌を打つ。





　……それよりも、さっきからカルマが浮気した前提で話を進められてる方が気になる。

　周囲から見たら割とカルマはAにぞっこんだ。それはもう付け入る隙がない程に。……まぁ本人に伝わってるかどうかは別として。

　そのカルマが浮気？ 正直有り得ない話だと思うが、Aだけじゃなく茅野も見たって言ってる以上信憑性が高まってくる。なのにAと別れた訳じゃない……？





「……」

「委員長？」

「え？ あぁ、ごめんな？」

「いや、私は大丈夫だよ。……むしろコッチこそごめんね？ 勝手に自分の都合で委員長困らせちゃって……」

「俺は平気だよ。Aが元気無い方が気になったしな」

「え」

「ちょっとでも元気になればと思ったんだよ。皆心配してるし、Aは笑顔の方が良いぞ？」

「……」


　Aが俺の言葉で硬直し、ぎこちなく視線を逸した。何か変な事言ったか？ と思ったが、自分が何を言ってるのか理解するのに僅か数秒。


「あ、いや……その……」


　俺が弁解しようとするが、Aは再びマグカップに口を付け、俺と反対を向いてしまう。


「……なんて反応すれば良いのか分かんないじゃん」


　そう言う彼女の頬は赤み帯びていた。中々に見れない顔を見れて、ちょっと可愛いな、なんて思ったのは心に留めておこう。

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