衝突136：目の前の真実１１ ページ48
side kaname
『絵麻がいなくなったの
…絵麻を…絵麻を…助けてあげて…』
すがるような、涙声のあだ名ちゃんの声を聴いて
オレは、妹ちゃんを探しに出ていた
要「…クソっ…どこにいるんだ！」
吉祥寺の町を探して、探して
走り回った
電話をかけてきた時のあだ名ちゃんは、息が上がっていて
とても苦しそうでだった
あだ名ちゃんのためにも
早く妹ちゃんを探さないと
夜の吉祥寺に雨が降ってきた
しとしとと降る雨はオレの体温を奪っていった
Prrrrr
電話がなった
無機質な音が響いている
電話の主はひーちゃんからだった
電話の内容は、妹ちゃんがなっちゃんに保護されたという内容だった
side hikaru
妹さんが棗に保護されたと聞いてオレは棗のマンションに急いだ
オレは、マンションのドアを開けて
妹さんにつかみかかった
光「…あんた、バカなのか！？
たった一人の姉になに心配かけてんだよ！！」
オレの見幕に驚いているようだったが
妹さんの口から出た言葉は
残酷なものだった
絵麻「…私に…お姉ちゃんは…いません」
光「！！いいかげんにしろ！！」
オレは、妹さんの襟をぎゅっと掴んで叫んだ
光「…あんたは、自分が何言ってんのかわかってんのか！！
血がつながってないってわかってても
あんなにお前を大事にしてた姉を
姉じゃないって？」
棗は、オレ達のやり取りを黙って見ていた
棗の顔は、悔しさで歪んでいた
絵麻「だって…どうして教えてくれなかったんですか？
私は…嘘をつかれてまで…
姉でいてほしいなんて思いません！！」
光「！！」
パン！！
乾いた音が部屋に響いた
オレが絵麻をたたいたのだ
ああ…絶対名前に怒られるな…
光「あんた…名前の気持ちを考えたことあるか？
あいつは嘘をつきたくてついていたわけじゃない
あんたを本当の妹だって思っていたから
あんたと血がつながってるって嘘をついてたんだ」
絵麻は俯いている
顔は見えないが、涙を流しているのだろう
光「大学の授業がどんなに大変でも
あんたの学校行事は欠かしたことはなかったし
あんたが大好きだから、大切だから
あいつは今まで耐えてこれたんだ」
それなのに…
光「そんな愛してくれる姉を
血のつながりだけで他人と決めつけんなよ！！」
衝突137：目の前の真実１２→←衝突135：目の前の真実10
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 297人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はまま(プロフ) - 移行完了しました！沢山のコメントありがとうございます！ (2015年9月15日 18時) (
レス) id: c859c165e0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆこ - だよね？最期なんて可哀想だよね？要と幸せになって欲しいよね♪主人公入院で御見舞で病院へ毎日行く！主人公に素直な気持ち言えるといいね♪気になったのだけど主人公の何の病気？話読んで居て理解できなかったのだけど？理解できなかったのは私だけなのでしょうか？ (2015年9月15日 16時) (レス) id: 856b74be47 (このIDを非表示/違反報告)
asahinagawa - 主人公ちゃん生きてください、生きて要さんと幸せになってほしいです (2015年9月15日 16時) (レス) id: 0f9765304e (このIDを非表示/違反報告)
ゆこ - 最期は大好きな要の腕の中で！最期ならそうさせてあげて！ (2015年9月15日 16時) (レス) id: 856b74be47 (このIDを非表示/違反報告)
ゆこ - 主人公外に居るのかな？確か要も外に居るんだよね？いなくなった絵麻を探して体調悪い主人公と会える最後のチャンス？今度こそ見つけてあげて！すれ違いの二人だから主人公が生きているうちに！会えたらいいな♪要を主人公が生きてるうちに遇わせてあげて！ (2015年9月15日 16時) (レス) id: 856b74be47 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はまま | 作者ホームページ：
作成日時：2015年9月7日 15時
