今日:5 hit、昨日:16 hit、合計:114,872 hit
小|中|大
19 ページ19
*
(暗い)
寝室に入ると、間接照明がわずかに灯る。
(…寝とる、よし)
まとまった睡眠が取れないって、相当しんどいはずだ。
そっと、忍び足で、寝息の立つほうへと近寄る。
(おいおい、出とるやん)
ほのかはしっかりと毛布をかけて、ベビーベッドに横になっている。
だけどAはと言うと、前開きの部屋着のボタンは外れたままで、毛布もかけないで。
つまり、ちょっと出てる、母親のだいじなところが。
思わず笑ってしまったけれど、ああきっと、ついさっきまで授乳でもしてたのだろうか。
…これ、きっとほのかがいなくて、もっと違う状況でこれなら…多分 二年前とかの俺ならサカッてたな。
そんな、どうでもいい、くだらないことを考える。
(こんなん、風邪ひくやろ…)
彼女の着る部屋着のボタンに、不器用な指をかけた。
ひとつめ、ふたつめ、
みっつめ…と ボタンホールにそれをくぐらせたところで、もぞ、とAが動く。
「…ん、あー、おかえり…」
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
384人がお気に入り
384人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「プロ野球」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まいち | 作成日時:2017年9月15日 3時