好きと嫌い 【誰ソ彼ホテル】

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『へぇ、では何故お客様がそのリストを持っているのでしょうか。 』


パ「実は…僕は、通り魔や暴行事件専門の探偵なんだ。」


『探偵…？
でも探偵だって証明出来ますか？』

パ「確かに…。
あ！そうだ！もしかしたら……！」

彼は『 緋色の研究』と書かれた本を取り出し
名刺を出した。


『……大外探偵事務所
大外聖生。確かに探偵さんなんですね。 』

表はね。


パ『そうだよ、自分が誰だか分かった事だし、改めて挨拶しようか…』


そういうと彼の顔が溶けて彼の本当の顔がでてくる。


大「僕は大外聖生。






…なんて今更だよね。」


『…。 』
やっぱり思い出していたのか。


大「久しぶり、A。やっと会えた。」

『…いつから気付いてたの…？ 』

大「ん？勿論最初からさ。まさか狐になってるとは思ってなかったけどね」

『…。 』


大「でもさ、どうして知らないふりしたの。
僕の写真見たんじゃないの。」


『…まだ記憶がはっきりしてなかったの 』

大「名刺見た時は？流石に分かってただろう？」



『 …同じ名前の人かなと思って。』

彼は鋭いから、バレバレだとは思うけれど出来る限り嘘をつく。


大「まぁ、いいや。Aから二人きりにしてくれるなんてね。」






『…。何が言いたいの。 』



大「彼氏が愛してやまない彼女に会えたんだよ。
二人きりになったら嬉しいじゃないか。」


”愛してやまない“
そんな嘘をサラリと言ってのける。


『……そういう所、本当キライ。 』

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