第232話ですよー ページ2
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土方「______あ゛っ、オイA助けろ!オイッ!!」
禁煙ウィークも過ぎ去った午後のおやつ時。お団子片手に仕事で町を歩いていると、見るからにオタク全開の男と話している土方さんがいた。
手がけている事件絡みだろうが、近くには隊士もいるんだから私を頼ってくんなってことで無視したのだが。
土方「頼むから!!!」
あ「ぅぐっ」
隊服の襟を思いっきり引っ張られた。団子完食後でよかったね。串突き刺しましょうか。
「えぇっ、土方氏彼女持ちでござるか...!!?」
土方・あ「「エッ違います」」
オタ
あ「...で、どうかしましたか?うちの副長に何か...?」
隣で土方さんが縮こまった気がした。知ってた?私こういう対応もちゃんとするの、外面いいの。知ってた?ねえ。
「えっ、あっ、いや、その、明日発売のフィギュアの情報を土方氏にも共有しようかと、」
あ「あー、おら、出番だぞトッシー」
土方「急に捨てるな...!」
未だ消滅することなく土方さんに居座り続けるトッシーに用事があったらしい。気を抜くとトッシーはすぐに出てきちゃうみたいで、土方さんの知らぬ間にオタク活動をしていることは珍しくない。
つまり、あれだ。
隊士達はどうしたらいいか分からず、土方さんはオタ男の熱量に押されたもんで、一応事情知ってる私をとっ捕まえたってわけだな。
「と、ところで君、コスプレとか興味ない?あっ、これ、最近流行りのコンテンツなんだけど、体作りが難しいからかハードル高いみたいでね、でも君なら出来るんじゃないかな、知り合いに衣装作るのすごく上手い人いるんだけど...」
...何時ぞやのトッシーを思い出す。アイツも私にコスプレさせようとしてたな。
私にこの人切り抜けろって?いやぁ、今も尚マシンガントーク続いてるのよねぇ...
どうしたものか、と思ったところで、背中を軽く小突かれた。土方さんめ、「頼む」って言ってる。私だけ残してトンズラするつもりだこの上司。
オタ男の話に適当に相槌をうちながら、後ろ手に指を5本立てる。
はっ!?って聞こえた土方さんの声。鬼嫁5本の意図がちゃんと伝わったようだ。
了承の意味で指を立てた掌をぺちっと叩くと、土方さんはそろそろと立ち去った。私にコスプレさせようとヒートアップするオタ男。
これだけで鬼嫁ゲット。わーい。
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練紅龍(プロフ) - りるるさん» ありがとうございます!夢主ちゃんよかったね!!私も読者様大好こ (2023年3月27日 18時) (レス) id: 2fe40886f6 (このIDを非表示/違反報告)
りるる - 夢主ちゃんが可愛すぎて ちょっともう…尊いですねはい。まあとりあえずアレですよアレ、作者様大好こ (2023年3月25日 2時) (レス) @page22 id: bfd3ef8afe (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 雪さん» 長い間お待たせ致しました...喜んでいただけて嬉しいです!スマホが無事でありますように! (2022年10月31日 16時) (レス) id: 817163acd5 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 久しぶりに見に来たら更新されていてスマホ投げました。嬉しいです!! (2022年10月25日 20時) (レス) id: 6eb434b1d5 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 服は歩けませんね...着てください... (2022年10月25日 13時) (レス) id: 817163acd5 (このIDを非表示/違反報告)
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