第213話ですよー ページ25
あ「え...えぇ?」
とりあえずアイアンクローやめてほしくて総悟の腕をギチギチと掴むのだが、こやつの力も増すばかり。
いよいよ頭ってか顔面が割れそうなので、ごめんなさいを連呼するとようやく離してくれた。私の顔変形してない?大丈夫?ほんと?
沖田「それに、」
まだ続くのかい!?次は何がくるんだと身構えたが、思わぬところを突かれた。
沖田「...伊東の奴に、なんか言われた...いや、残された...?違うか」
向けられた目は真剣で、なんの準備も出来ていなかった私は、わかりやすく目を泳がせてしまった。
沖田「...やっぱりな」
盛大なため息。ぐっと眉間にシワを寄せながら、どこか切なそうな顔をする。
沖田「アイツが死んで、屯所に帰った次の日からでィ。土方関連かとも思ったが、そらァ別だ。捨てられたワンコロみてェにしてたら、土方関連。だが別種だろ、思い詰めたみてェな、悲しそうな、んな顔が多かった」
...めっちゃ見られてるぜ私。この調子だとくしゃみとか欠伸の時のおブス顔もばっちり見られてんぜ。やべぇ。
つか土方関連だと捨てられた犬みたい?うっそだぁ。そんな純粋で寂しそうな目はしてない自信があるわよ。
つか伊東さんのアレは人様に口外していいものか。正解はわからないけど、そっと私の中の引き出しに閉まっておこうと思っていたのだ。
...かといって何も言わないと、総悟は引き下がらないとも思うんだよね。
あ「...確かに、何も無かったわけじゃないよ」
沖田「そうかィ」
総悟はそのまま私から視線を外した。言及してこないのが意外で、こちらが驚いた。
そんな私の様子を見て、総悟は幾分か小さな声で話す。
沖田「いや、いい。ある程度はわかってらァ。ほとんどの隊士はお前ェと同じく気付いてなかった。俺と神山だけが、察してたんでィ」
...なんだよ、これ完全にバレてるやつやん。
沖田「だから、アイツが死んだ後にお前ェが何かしらのメッセージを見つけて、ようやくアイツの気持ちを知ったんだろうなって...想像はできてらァ」
...こわ、怖すぎる。予想っつーかカンが当たってて怖すぎる。
沖田「死してなおお前の中にまんまと居座ったアイツが.......いや、A」
あ「ん?」
一度深呼吸して、私に問いかける。
沖田「お前の隣に、昔っからいるのは誰でィ。近藤さん以外で」
...笑ってしまった。そうくるとは。可愛いヤツめ。
あ「総悟だよ」
彼は、満足そうに表情を緩めた。
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練紅龍(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 見事に私のやる気を叩き起こしておられます。ありがとうございます!沖田さん……沖田サァン……ご期待にそえるよう精進します! (6月7日 17時) (レス) @page28 id: 0cf84c7016 (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 感想を毎回、すみません。あれ?オチは沖田さん?と考えが変わったところで次。原作沿いみたいなので、続き楽しみに読まさせていただきます。 (6月7日 11時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 和泉梓さん» ありがとうございます...時間作ってちょっとずつ、進めていきたいです...ありがとうございます...! (2020年6月13日 13時) (レス) id: 817163acd5 (このIDを非表示/違反報告)
和泉梓 - 更新待ってます!頑張ってください! (2020年6月5日 11時) (レス) id: 451b0d7f40 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 白猫さん» ありがとうございます!ぼちぼち頑張っていこうと思いま...頑張っていきます...! (2019年12月22日 22時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
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