第172話ですよー ページ22
*
ミツバ姉のお葬式から暫くたった。
前となんら変わらない日常が戻ってきたように見える。
悲しみがなくなるわけじゃないけど、それぞれがちゃんと前を向いて歩けてるから。
沖田「死ね土方ァァァ!!」
土方「ばっかお前始末書何枚溜まってると思ってんだ!!こんなことしてる場合じゃねぇだろォォォ!!?」
ほら、今日も土方さんと総悟で追いかけっこしてる。元気ならいいや。
見回りに出かけるため、玄関でブーツを履く。
「すみませーん、お届け物でーす」
屯所前にいるのは宅配。大きなダンボールが積み重なっている。
あ「ありがとうございます」
ダンボールを受け取って、先出し人の名前を見る。
あ「...げ」
「あ、こちらは刀剣を含む武器ですので扱いに気を付けて下さい」
あ「...どーもです」
宅配さんは私の死んだ目を知ってか知らずか、爽やかな笑顔で去っていく。
平隊士を呼んで近藤さんのところに大量の荷物を運んでもらう。
...あーあ、あの人帰ってくんのか...
近藤さんは相変わらず疑いもしないけど...なんか...食えない奴?なんだよなぁ...嫌いっつーか苦手っつーか。
なんかさ、あの人めっちゃ話しかけてくるんだよね。...友達いないなこの人とか思ってないよ、別に。別に思ってない。可哀想とか、思ってない。
近藤さんも総悟も新しくていい刀ってば騒ぐんだろうなー。...私は、白龍があればいいや。黒龍もな!
このモヤモヤは悪ぅい事をしている攘夷志士達にむけちゃうぞぉ!!
...うげ、自分でやってキモかった。
*
あ「ただいま戻りましたー...」
仕事が終わって屯所に踏み入れると、いそいそと動く隊士達が目に入った。
近くの隊士を捕まえて事情を聞くと、あの人の帰陣を祝して宴が開かれるとか。
...うん、気が進まんぞ。
自室に戻ると、部屋の前に置かれている細長いダンボール。
...刀?
スパスパと忙しなく煙草を吸っている土方さんがいたので、ニコチン過剰摂取ですよって小声で言ったら頭掴まれた。やば、聞こえたのか。
土方「何か言い残したことはあるか」
あ「ごめんなさい」
勢いよく手を離されて、頭が大きく後ろに傾く。おかげで尻もちついたわ。痛え。
...あ、そうだ。
あ「土方さん、これなんですか?」
例のダンボールを指さして尋ねる。タバコの灰を庭に落として、いつもより深く眉間にシワを寄せて。
土方「伊東からだろ」
あ「...ですよねー」
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練紅龍(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» こんにちは。幼馴染たちと新参者たち(敵)どいつもこいつも腐れ縁やら因縁やらでつながれてます。ちゃんとそこまで書けるよう頑張ります……! (6月7日 17時) (レス) @page17 id: 0cf84c7016 (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - こんばんは。んー、武州組は兄弟って感じだからオチは高杉さんかカムイなのかな?なんて、また次を楽しみに今日は終わります。 (6月7日 2時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 焦凍さん» ありがとうございます!励みになります...遅筆ですが頑張ります! (2021年10月11日 8時) (レス) id: 817163acd5 (このIDを非表示/違反報告)
焦凍 - めちゃくちゃ面白かったです!続きも楽しみにしています!! (2021年8月21日 2時) (レス) id: 427116d3c5 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - みくるさん» やーありがとうございますー!コメントが燃料補給です...w今から書きますd (2019年2月7日 20時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
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