43.記憶喪失 小塚side ページ1
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黒木は電話を終えると言った。
「やはり、2人への接触は無理そうだ…」
「わかったのは、佐田はなんでも人のせいにする癖がある。自分が悪いんじゃないと、環境が他の人物がきっかけをつくり、自分はそれに乗っかっただけだと、自分の行いを正当化していたらしい。
男は…
男女の友情を信じないたちらしい。
そういう友情をみると、ぶっ壊したくなるそうだ、実際その男の被害にあったグループが数多く存在する。
お互いが秘密にしていたり、相談していなかった悩みをうまく嗅ぎ分け、
隠し事をもつ友情は偽物だと、不安にさせる術にたけていたらしい。
全く、いかれたやつだ…
すまん、こんなことしか結局わからなかった。」
上杉が、そんな黒木の言葉を聞いているのかいないのか、呟いた。
「解けた気がする…」
「KZだ…
立花+武田=KZ
これでスッキリする…」
そう言って、壁を殴った…
「そんなのはじめからわかってたじゃないか!」
若武が反論した。
「KZが、俺が…
あーやと武田菜穂の距離を縮めた…
嫌な思いをさせた…
傷つけた…」
「ちげーそうじゃねー!
その"あと"だ!」
「さっき砂原も言っただろ。
立花が、武田を許せない自分が嫌になったと、だから隠そうとして、それに疲れたと。
なぜ嫌になる、誰から隠そうとする…?
それは、多分俺たちだ。
正しくない自分はKZに相応しくない
だから、俺たちから隠した。
ってとこか…」
「隠し続けるストレス
イジメられる毎日
あの土曜日
武田からの手紙
これらが重なって記憶を失った。
もう隠さなくていいよう、
イジメ、そして俺たちのことを忘れた。
手紙を再び見て、そのショックで記憶を取り戻すが隠すことに疲れていたアーヤは、今度は、眠り続けることを選んだ…こういうことか?」
美門が問う。
「まだあるぜ、俺たちが立花に隠し事をしていた事に気がついたんだ。」
隠し事…
「砂原に関することと初恋事件のことさ、保留になってただろ…」
「いらない、したくない、みたくない
これは
隠し事をする仲間なんていらない
これ以上醜い心を思い出したくない
俺たちが軽蔑する顔なんて見たくない
とも考えられるぜ。」
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さな(プロフ) - すごく面白くて、そして感動しました!こんな素敵な物語を書けるなんて尊敬です!! (2020年5月2日 17時) (レス) id: dcc403a491 (このIDを非表示/違反報告)
まつり - ほんっっとうに、こういう話が大好物です!!もうめちゃめちゃ感動して涙腺ヤバかったですし、推しの砂原君が積極的とか本気で泣くかと思いました!もうありがとうございますしか言えませんが、まっじでありがとうございました!! (2019年10月14日 9時) (レス) id: 9861bf3927 (このIDを非表示/違反報告)
萩華 - すごく、すごく感動しました。アーヤの苦しみやそれにようやく気が付いたkzのみんなの心情などが繊細に表現されていて、引き込まれました。そして何より、砂原の優しさには惚れ惚れしちゃいます。これからも頑張ってください。応援しています!!! (2018年3月29日 13時) (レス) id: 4fe0775fcc (このIDを非表示/違反報告)
カナデ - あ、、、下のすみません!(@_@;) (2018年2月21日 16時) (レス) id: f9755e6fb5 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ - めちゃくちゃおもしろかったし、泣けました(;∀; )!!砂原君、凄かったですね(*≧∀≦*) 私もあんんな人と恋がしたい!(*≧ω≦) (2018年2月21日 16時) (レス) id: f9755e6fb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:coron | 作成日時:2017年12月27日 17時